基本情報

所属
木更津工業高等専門学校 電子制御工学科 准教授
学位
博士(工学)(筑波大学)

J-GLOBAL ID
201301023206092514
researchmap会員ID
B000229625

外部リンク

(1) メカトロニクス技術を応用した塑性加工 (機械、情報、制御、電気電子、産業応用、生産システム)

「塑性加工」は、素材に永久変形を与えて部品を加工する方法です。この塑性加工のうち、絞りスピニング加工、しごきスピニング加工、フローフォーミング(回転しごき加工)、逐次張出し成形など、いわゆる「インクリメンタルフォーミング」と呼ばれる分野があります。インクリメンタルフォーミングは、塑性加工のなかでも、多品種少量生産向きの加工プロセスであるという特徴があります。

 メカトロニクス技術の応用などを手段として、従来の方法に必ずしも囚われないよう留意しながら、加工システムや加工方法や加工特性の研究を行っています。加工機が主体ではなく、素材が主体として、理想的には主客の合一をはかる観点を重視しています。この研究について、エイハブにとっての白鯨のような生涯を通してどの程度近づけるか分からないような課題は、絞りスピニング加工に含まれていると考えています。

 

(2) 持続可能性についてのメタ制御工学 (工学教育、倫理、科学技術社会、システム科学)

ローマクラブの「成長の限界」やストックホルム会議から約半世紀後の2021年、国連の気候変動枠組み条約締約国会議(IPCC)は「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べ1.5℃に抑える努力を追求する」とした合意文章を採択しました。産業革命は、地球温暖化の起点とされると同時に、制御工学の起源とされます。

 現在まで受け継がれた「制御系」の認知の枠組みは、持続可能性を取り扱うことができるものであり、これを維持することが倫理に ― たとえば技術者倫理や環境倫理学に ― 適うものであるか、疑問があります。考えるほど、第一に私自身の責任について自省の念が大きくなります。持続可能な開発(SDGs)に代表される人類的課題に照らして「システムの安定性を判別して向上できると称する制御工学はシステムの持続可能性を扱えるのか」や「制御系設計という現代までの規範のあり方は持続可能であるか」といった疑問を通して、「制御工学自体の制御」をまじめに考える必要を感じています。このような懐疑が正しいかどうかもわかりません。一方でこの懐疑には、広い射程できわめて大きな課題が含まれていることを理解しています。


受賞

  8

論文

  16

MISC

  12

書籍等出版物

  1
  • 特定非営利活動法人, 先端医療福祉開発研究会 (担当:分担執筆, 範囲:ロボット技術を応用した塑性加工)
    アグネ承風社 2018年7月 (ISBN: 9784900508507)

講演・口頭発表等

  43

Works(作品等)

  1

共同研究・競争的資金等の研究課題

  6

その他

  15