朝倉 輝一

J-GLOBALへ         更新日: 17/04/03 23:49
 
アバター
研究者氏名
朝倉 輝一
 
アサクラ コウイチ
eメール
asakuratoyo.jp
所属
東洋大学
部署
法学部
職名
教授
学位
博士(文)(東洋大学)
科研費研究者番号
00522913

プロフィール

最近の活動
単著:
『討議倫理学の意義と可能性』法政大学出版局(2004年)。
共著:
『新版 医療倫理Q&A』関東医学哲学・倫理学会編 太陽出版(2013年)
『哲学をしよう!』東洋大学編著 大成出版社(2012年11月)
『看護学生のための生命倫理』丸善出版(2012年5月)
『沖縄で学ぶ福祉老年学』学文社(2009年)
『21世紀の人間論的課題 医療と人間』ナカニシヤ出版(2007年)(2011年)
論文:
「ハーバーマス・ロールズ論争再訪――『討議的正義か公正としての正義か』を超えて」、『東洋法学』第60巻第3号、pp.1(330)-22(309)、2017年3月
「妥協とインテグリティ――医療における意思決定の問題」『東洋法学』第59巻第3号、pp.390(1)-373(18)、2016年3月
「井上円了の後期思想――修身教会活動との関係から」『国際井上円了研究』3 2015年3月(井上円了研究助成)http://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/16144.pdf
「哲学館事件後の教育方針と修身教会活動」『東洋通信2014特別号 通信教育部設置50周年記念号』 53-60 2014年12月
「ケアにおける承認の問題―「ケア」における倫理性―」『東洋法学』 56(2) pp.320-301 2013年01月
「討議倫理とサンデル」『東洋大学国際哲学研究センター(icrp)年報』第1号(2012年)
“Discourse Ethics and Michael Sandel”,International Research Center of Philosophy,Toyo University Journal of International Philosophy No.1, pp.271-279
「討議理論と妥協」東洋大学法学会編『東洋法学』第55号第2号,2012年

翻訳:J.ハーバーマス『討議倫理』法政大学出版局(2007年)
J.ハーバーマス『史的唯物論の再構成』法政大学出版局(2000年)

琉球大学ヒトゲノム遺伝子解析研究倫理委員会・疫学研究倫理委員会(2008年10月から2010年3月まで)

日本医学哲学・倫理学会 理事(2013年10月より)
関東医学哲学・倫理学会 運営委員

経歴

 
2010年4月
 - 
現在
法学部 東洋大学 教授
 
2008年4月
 - 
2010年3月
沖縄大学  人文学部
 

学歴

 
 
   
 
東洋大学大学院文学研究科博士後期課程哲学専攻満期退学  
 

委員歴

 
1998年
 - 
現在
日本医学哲学倫理学会  理事(2013年より)
 
1997年
 - 
現在
関東医学哲学・倫理学会  運営委員
 
2008年10月
 - 
2010年3月
国立大学法人琉球大学  ヒトゲノム・遺伝子解析研究および疫学研究に関する倫理審査委員会
 

受賞

 
2007年10月
日本医学哲学・倫理学会 日本医学哲学・倫理学会学会賞 『討議倫理倫理学の意義と可能性』
 

論文

 
ハーバーマス・ロールズ論争再訪――「討議的正義か校正としての正義か」を超えて
朝倉 輝一
東洋法学   60(3) 1(330)-22(309)   2017年3月
ハーバーマスとロールズはカントの実践哲学という共通の出発点に立ちながら、それぞれ異なった道を歩んだ。1995年“The Journal of Philosophy”誌が企画したハーバーマスとロールズの誌上論争は、討議理論(討議倫理学)を提唱するハーバーマスと、「公正な分配」ないし「分配の正義」の基準導出のための正義論から「道理にかなった包括的な諸教説の重なり合う合意(an overlapping consensus of reasonable comprehensive doctorin)...
妥協とインテグリティ―― 医療における意思決定の問題
朝倉 輝一
『東洋法学』   59(3) 390(1)-373(18)   2016年3月
妥協は日常的に行われていることであるが、極めて広い問題を含んでいる。本稿では、医療における妥協の問題を、妥協概念の簡単な振り返りの後、具体的な医療におけるケースを通じて検討する。その際、インテグリティ(integrity)がカギとなることが示される。妥協を当事者双方が譲歩しあって相違を解消することだと解釈すれば、妥協することと妥協させられることは区別される。自己の関心、原理、価値を強制的に放棄させられるかどうかはアイデンティティやインテグリティの問題に関わる。
科学・技術・テクノロジーとコミュニケーション的行為
朝倉 輝一
『東洋法学』   58(3) 270-251   2015年3月
科学・技術という領域が社会とは全く独立に、かつ主体として活動しており、しかもその産物や営み自身が多大な影響を社会に及ぼすということが暗黙の前提のように語られている。科学・技術とテクノロジーは同じものなのだろうか。そして、科学・技術・テクノロジーは社会から全く独立して営なまれている活動や領域のだろうか。ハーバーマスのテクノロジー理解の限界と新たな展望について論じる。
朝倉 輝一
『国際井上円了学会』   (3)    2015年3月   [査読有り]
井上円了の著述と活動は、哲学と仏教の普及という啓蒙活動として一貫していたが、もう少し立ち入って経過を辿ってみると、活動内容の重心が単なる哲学の普及から社会的実践(「修身教会」、後に「国民道徳普及会(1912(大正元)年)」)へと移動していることがわかる 。それは同時に、彼の活動がより具体的、あるいは、より脱中心的になっていくことでもあった。その理由としては、哲学館開設当初の意図実現のための方法について、後の経験によって次第に変化していったのではないかと考えられる。本稿では、特に円了の社会的...
哲学館事件後の教育方針と修身教会活動
朝倉 輝一
『東洋通信2014特別号 通信教育部設置50周年記念号』   53-60   2014年12月
東洋大学の前身である私立哲学館が被った「哲学館事件」後、哲学館創始者井上円了と哲学館においてどのような変化が生じ、それがどのような形をとって現われたか、円了の発言の変遷を「哲学館開設の趣旨」から新教育委方針の提示まで辿り、新教育方針と円了が事件後設立した「修身教会」活動および『修身教会雑誌』について詳しく論じ、その位置づけを行う。
井上円了の修身教会活動
朝倉 輝一
『東洋法学』   57(3) 47-66   2014年3月
本稿では、円了の社会的実践を組織化しようと企図した修身教会(のちに国民道徳普及会)設立(1902年)とその後の展開に絞り、円了にとって修身教会活動とはどのような意味を持っていたのかを考察する。1で哲学館開設の趣旨(明治20(1887)年6月)から哲学館事件までを追い、2で哲学館事件から修身教会創設へ、3で哲学館事件以降の円了の活動の展開とその意義を論じる
朝倉 輝一
東洋法学   56(2) 320-301   2013年1月
討議倫理とサンデル Discourse Ethics and Michael Sandel
朝倉 輝一
東洋大学国際哲学研究センター編『国際哲学研究』第1号 International Research Center of Philosophy,Toyo University Journal of International Philosophy No.1   (1) 119(271)-127(279)   2012年3月
ハーバーマスは討議理論(倫理)の立場からヒトクローン作製問題やエンハンスメントに対して、生の原初の偶然性と自らの生に倫理的な容貌を与える自由との結び付きという観点から反対した。この点をサンデルは評価するが、「生の被贈与性」はさらに深い含意を有するとハーバーマスを批判した。本稿では両者を比較しながら、サンデルのハーバーマス批判の妥当性とその意義を検討する。
朝倉 輝一, アサクラ コウイチ, Koichi Asakura
『東洋法学』   55(2) 314-300   2011年12月
「みなし末期」と「尊厳死」の間で――「福祉のターミナルケア」論争を振り返る
朝倉 輝一
日本医学哲学・倫理学会関東支部『医学哲学と倫理』   (8) 46-50   2011年3月
1998年から2001年ごろまで『社会保険旬報』誌上を中心に『「福祉のターミナルケア」に関する調査研究事業報告書』の内容をめぐっていわゆる「福祉のターミナルケア」をめぐる論争があった。対立点はいわゆる「みなし末期」と「限定医療」が中心であった。本稿では、「みなし末期」と「尊厳死」の問題が孕む問題を介護的ケアにおけるターミナルケアのあり方に即して検討した。
朝倉 輝一, ASAKURA Kouichi, 沖縄大学人文学部福祉文化学科
沖縄大学人文学部紀要   12 35-49   2010年3月
ハーバーマスとロールズはカントの実践哲学を現代に生かすという点では共通しているが、公共的理性と私的理性の理解については異なる道を歩んだ。両者が行った論争を振り返り、合意の合理性を中心に考察する。ロールズのいう公共的理性使用とは立法者、行政府、裁判所の理性理論である。これに対して、ハーバーマスの場合、カントにおいて理念化された、私人達の集まる公共性における理性使用を指す。ロールズの公共的理性使用の理解にも、ハーバーマスの討議実践にも各々問題があることを指摘する。
朝倉 輝一, ASAKURA Koichi, 沖縄大学人文学部福祉文化学科
沖縄大学人文学部紀要   11 31-42   2009年1月
本稿では、道徳教育におけるケアの倫理の在り方を検討する。教育学者ノディングズのケアの倫理は、関わり合いの中での受容性や相互性を重視する。一方、クーゼは看護倫理の立場から、ケア一元論ではなく、患者にとっての最善と社会的正義を同時に追求できる選好功利主義を対置する。特に道徳判断力形成にとっては、二者択一的なモラルジレンマよりも、医療倫理にみられるようなケーススタディをモデルとしたモラルジレンマ解決のための対話が必要である。
朝倉 輝一
東洋大学大学院紀要   44 125-138   2007年
ハーバーマスはコミュニケーション的合理性という観点からフーコーを現在主義・相対主義・隠れ規範主義として批判する。これに対してフーコーは、透明なコミュニケーションは普遍性への還元主義的傾向を宿しており、その傾向が批判や抵抗を不可能にする支配状態に陥る危険を持つと批判する。両者の理性理解の違いから今日における批判理性の可能性を探る。
朝倉 輝一
医学哲学医学倫理学会編『医学哲学・医学倫理』   (23) 43-53   2005年10月   [査読有り]
看護師―医師関係における臨床上の倫理的諸問題で特に看護師が陥る倫理的ジレンマのうち、良心と責任をめぐるディレンマについて考察する。看護師自身が置かれた倫理的ディレンマを自覚し反省するとき、良心と責任の問題は避けて通れない。臨床における倫理的ディレンマのうち、良心的拒否の事例を参考に、良心に訴えかけるということはどのようなことか、それが正当とみなされる場合はありうるのか、あるとすればそれはどのような条件が必要か、また、管理者は何をもって良心的拒否として認めるか、良心的拒否をいかに扱うべきか、...
朝倉 輝一
医学哲学医学倫理   (23) 131-134   2005年10月   [査読有り]
「ケアリング・功利主義・対話的普遍性」
朝倉 輝一
『理想』 理想社   (675) 97-108   2005年10月
ケア概念をめぐるノディングズとクーゼの論争を取り上げ、その意義と限界および対話的普遍性への可能性を考察する。フェミニン倫理の立場からケア概念の体系化を試みるネル・ノディングズに対して、ヘルガ・クーゼは選好功利主義の立場から批判を加え、ノディングズの提案する「ケアリング」概念を選好功利主義に取り込むことでより豊かな内容を持つと提案する。これに対して、両者のケア概念理解の限界を指摘し、対話性を取り込む対話的普遍性を提案する。
朝倉 輝一
日本医学哲学倫理学会関東支部編『医療と倫理』   (5) 17-27   2005年3月
看護師―医師関係における臨床上の倫理的諸問題で特に看護師が陥る倫理的ジレンマのうち、良心と責任をめぐるディレンマについて考察する。看護師自身が置かれた倫理的ディレンマを自覚し反省するとき、良心と責任の問題は避けて通れない。臨床における倫理的ディレンマのうち、良心的拒否の事例を参考に、良心に訴えかけるということはどのようなことか、それが正当とみなされる場合はありうるのか、あるとすればそれはどのような条件が必要か、また、管理者は何をもって良心的拒否として認めるか、良心的拒否をいかに扱うべきか、...
「医療におけるケアと責任の倫理について」
朝倉 輝一
日本医学哲学倫理学会関東支部編『医療と倫理』   (5) 17-27   2005年3月
多くの看護師が病院という組織の中で決定権をほとんど持たず働いていることを視野に収めたケアの倫理の構築の必要を論じる。患者看護師関係のモデルとして考えられやすいブーバーの「われ-汝」関係を、人称関係から見た「自己-他者」という視点から見直す。森有正の「汝-汝の汝」という日本特有の人間関係を踏まえて、責任の問題が「われ―汝」のあいだに「彼・彼女」すなわち「一般化された他者」との想像的な関係の成立が必要なことを示した。
「『公共性の構造転換』ハーバーマス」
朝倉 輝一
「現代思想』 青土社   32(11) 190-193   2004年9月
ハーバーマスは『公共性の構造転換』で「公共性」概念をいち早く定式化し、この概念を有名にしたことで知られている。市民的公共性とは、私的領域に属す、公衆(Publikum)の参加者個人の利害を離れた政治的論議の場を指す.。しかし、「国家の社会化(経済活動への介入)」と「社会の国家化(大企業の公権力化)」を併せ持つ社会福祉国家が登場すると、公共性はその批判的機能が失い、逆に大衆操作の機能を担うようになった。今日では、多元的に分化し競合する公衆の潜在的な批判力や自己組織化、アソシエーションと「市民...

書籍等出版物

 
『新版 医療倫理Q&A』
関東医学哲学・倫理学会編  (担当:分担執筆, 範囲:「Q1-6 ケアは誰にでも平等にするべきか」)
太陽出版   2013年4月   ISBN:9784884697693
「Q1-6 ケアは誰にでも平等にするべきか」に対して「A 誰に対しても差別なくするべきである」と答え、続いて細かい小問に分かれている。「倫理は正義や幸福だけで説明できるか」に対しては「できない」、「ケアは自然な感情に任せるべきか」に対しては「任せるべきではない」、「公正ではないケアはあるか」に対しては「ありうる」と答え、さらにそれぞれ簡潔な説明が行われている。
『看護学生のための医療倫理』
盛永審一郎他編
丸善出版   2012年5月   
「リスボン宣言」では、宣言の構成、概要、意義を説明した。「WHO憲章」では、憲章概要及び「健康」概念の複雑さを説明した。「看護教育の歴史」では、近代看護成立に果たした看護教育の歴史を説明した。「生殖技術」では、生殖技術全般の概要と倫理的問題を説明した。「不妊治療」では、不妊治療の概観と正当な不妊治療の条件を説明した。「世界と日本ホスピス~」では、ホスピスの歴史を振り返り現状と今後課題を展望した。
『哲学をしよう』Ⅲ―5「死」
朝倉 輝一、東洋大学編
大成出版社   2011年11月   
タブー視され、日常から隠されている死、死への無関心がもたらす弊害、よりよく生きるため委には自分なりの死生観をもつ子が重要であること、以上3点をポイントとして解説し、最後に死について哲学はどう論じてきたかを紹介している。
『沖縄で学ぶ福祉老年学』第14章「死生学」
朝倉 輝一、沖縄大学人文学部教授 金城一雄・同教授 國吉和子・同教授 山城寛・同准教授 西尾敦史・同教授 宮本晋一・同講師 玉木千賀子・同助教 村田真弓
学文社   2009年11月   
第1節では死を見据えた時代への転換のなかで病み衰え死に向かう人の性を肯定し擁護する必要が要請されていること、第2節では、各文化圏の死生観として、「旧約聖書」「新約聖書」「コーラン」「ブッダ」「バイオエシックスにおけるパーソン論」「日本」「沖縄」が紹介される。最後に、人間の生きる意味対局の死から問い直す死生学の意義を確認する。
『沖縄で学ぶ福祉老年学』
朝倉 輝一 (担当:分担執筆, 範囲:第14章「死生学」)
学文社   2009年11月   
『医療と生命』第12章「健康と病気 医療と文化」
朝倉 輝一、京都女子大学准教授 霜田求/大阪歯科大学准教授 樫則章/慶應義塾大学准教授/藤田保健衛生大学准教授 佐藤労/近畿大学 黒瀬勉
ナカニシヤ出版   2007年8月   
第12章では、健康概念を病気と対比させながら説明し、健康概念が事実概念であるとともに規範概念であること、および日本に古くから知られている養生概念を取り上げ、自己へのケアとの接点および今後の課題をを明らかにした。
『医療と生命』第3章「医療におけるコミュニケーション」
朝倉 輝一、京都女子大学准教授 霜田求/大阪歯科大学准教授 樫則章/慶應義塾大学准教授/藤田保健衛生大学准教授 佐藤労/近畿大学 黒瀬勉
ナカニシヤ出版   2007年8月   
第3章においてはインフォームド・コンセントの歴史、概念説明、日本における受容、パターナリズムの概念、およびケアの概念とケアの倫理の説明を行った。特に、インフォームド・コンセントにおける理解の実質差が近年は中心になっていることを強調した。
霜田 求, 樫 則章, 奈良 雅俊, 朝倉 輝一, 佐藤 労, 黒瀬 勉
ナカニシヤ出版   2007年   ISBN:9784779501852
Habermas Jürgen, 清水 多吉, 朝倉 輝一 (担当:共訳)
法政大学出版局   2005年   ISBN:9784588008320
『ケアの生命倫理』第8章「終末期の患者像について」
朝倉 輝一、東洋英和女学院大学教授 平山正実/大阪府立大学看護学部 勝山貴美子/大阪薬科大学 薬学部 松島哲久/自治医科大学医学部教授 加藤直克/大阪府立大学看護学部准教授 和田恵美子/首都医校 浜田正/虎の門病院勤務 本堂奈緒子
日本評論社   2004年4月   
一面的にとらえられている終末期患者像を多面的にとらえるべく、複数の研究と日本的な医療患者関係を視野に入れるよう提案する。一般に終末期患者像は、キュブラー・ロスの段階説が有名だが、患者と医療スタッフとのコミュニケーション相対を視野に入れるものもあること、またロスを安楽死志向と呼び、尊厳死志向のあることを強調するものあること、さらにわが国の研究者は一定の保留をしていることをまとめる。次に、「無常」や「汝―汝の汝」関係など、わが国における死生観と対人関係観を視野に入れた終末期患者像について考察する。

講演・口頭発表等

 
朝倉 輝一
日本医学哲学倫理学会第34回(新潟)大会   2015年11月8日   日本医学哲学・倫理学会
我々の日常生活においても、あるいは政府間の外交交渉においても、妥協は対立・葛藤の平和的解決の機能を果たしている。しかし、妥協に関して人はアンビヴァレンツな態度をとることもまた一般的なことであろう。すなわち、一方では、妥協は何らかの相互的な歩み寄り・譲歩を意味しており、問題の平和的解決という肯定的な評価を含んでいる。他方、妥協は反対すべきものへの屈服を受け入れ、自己もしくは自己が属する集団の理想や自己理解を相手に対して譲歩し、結果として自己の名誉や自己理解を汚すもしくは貶めるという否定的な評...
「「再生医療における哲学的・倫理的・法的問題」
朝倉 輝一
関東医学哲学・倫理学会   2013年4月7日   
患者由来のiPS細胞には患者本人の遺伝情報が含まれている。病気の解明や創薬のために作ったiPS細胞の管理や研究結果の取り扱い、細胞提供の際のインフォームド・コンセントも問題となるだろう。このように、「多能性や全能性を持つ細胞を人為的に作り出すことによって、ヒトの生命を操作する」ことが孕む、哲学的・倫理的・法的問題について学際的な議論が要求されている。
「高齢者医療と自己決定」
朝倉 輝一
関東医学哲学・倫理学会   2012年4月1日   
胃ろうの造設や継続の是非、end of life careに見られるような末期ガンだけに限定されない終末期医療と尊厳死や安楽死の是非、あるいはアンチ・エイジングのような技術を認知症患者などに応用する問題など、高齢社会から次第に超高齢社会を迎えつつある現在、高齢者の医療においてこれまで以上に様々な問題が浮上してきている。我々は、高齢社会における自己決定の問題を考えなければならない。
みなし末期と尊厳死の間で
朝倉 輝一
日本医学哲学倫理学会関東支部   2010年12月5日   
福祉のターミナルケア論争における重要な論点として「みなし末期」か「尊厳死」かという問題があった。この論争を振り返ながら、その背景思想となっている「三世代モデル」や「健康転換」の内実を論じる。
ハーバーマスと討議倫理
朝倉 輝一
東洋大学白山哲学会   2010年10月23日   
1.討議倫理学(Diskursethik):規範概念としての「了解」のパラダイムへ。2.討議倫理学の医療倫理への適用例。3.『人間の将来とバイオエシックス』。4.サンデル『The Case against perfection』(2007)。サンデルの「被贈与性(giftedness)」概念とハーバーマス批判の有効性を検討した。

担当経験のある科目

 
 

競争的資金等の研究課題

 
急性期病院の医療従事者に対する対象者のくらしを見据えたケアのための多職種連携 教育
日本学術振興会: 平成28年度(2016年度) 基盤研究(C)(一般)
研究期間: 2016年4月 - 2018年3月    代表者: 勝山貴美子
2025 年に向け、限られた資源の効率的・効果的な医療や地域への配分のために「医療サービス
提供体制の効率化・重点化」、「地域包括ケアシステムの構築」が推し進められている。病床機
能報告制度などにより、データに基づき医療機関の機能分化が促進されている。急性期病院が医
療従事者による手厚い治療・サービスの重点・集中化を通じて、平均在院日数を短縮すると期待
される一方で、急性期から慢性期へ移行する患者の医療提供経験の不足、患者のくらしを見据え
ることの理解など人材育成に関する問題が生じている。...
『討議倫理学の意義と可能性』
日本学術振興会: 平成15 年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)
研究期間: 2003年4月 - 2004年3月    代表者: 朝倉 輝一
井上円了研究の中でも手薄な円了の修身教会活動について、特に『修身教会雑誌』を中心に読み解くことを通じて円了の後期の思想の解明を主眼とする研究。
井上円了記念研究助成金(研究の助成)
研究期間: 2013年 - 2013年    代表者: 朝倉 輝一
日本学術振興会 平成15年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)学術図書刊行助成(課題番号155029)
科学研究費 研究成果公開促進費(学術図書)
研究期間: 2003年       代表者: 朝倉輝一
『討議倫理学の意義と可能性』法政大学出版局より2004年2月刊行

その他

 
2008年
「日本における死への準備教育――死の実存的把握を目指して」シンポジウム
「日本における死への準備教育――中等・高等教育機関における現状と課題」でパネラーとして発表。
2002年
『生命倫理辞典』太陽出版
辞典項目執筆。85-86頁、300頁、494-495頁、497頁
2002年
「平成14年度文部科学省科学研究費補助金 研究成果公開促進費研究成果公開発表(B) 今ケアに問われているもの――医療におけるケアとその倫理」
平成14年度科学研究費補助金 研究成果公開促進費研究成果公開発表(B)シンポジウムの企画・司会。
1997年
ワークショップ「ケアの概念を深めるために」
ワークショップ司会および学会誌報告をした(『医学哲学・医学倫理』第23号131-134頁)。