日誌

東京大学史料編纂所社会連携研究部門

社会連携研究部門終了について

2010年4月に設置された社会連携研究部門は、2013年3月末をもちまして3年間の活動を終えました。

なお、本部門の研究成果をもとに開発された自治体史等の閲覧・検索プラットフォームTRC-ADEACでは、3月4日に『石川県史』第2,3篇が、本日3月29日に『堺市史』第7巻が公開されました。
複数のコンテンツが搭載されたことで、ADEACの魅力である横断検索が効力を発揮出来るようになりました。
今後、さらにコンテンツが増えることで、各地の歴史から意外なつながりが発見できるかもしれません。
当システムの成長を楽しみにしつつ、
ご参加・ご協力いただきました各社の皆様、石川県立図書館の皆様に改めてお礼申し上げます。

なお、ADEAC開発に伴うデータ集も公開しております。宜しくご参照ください。




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図書館総合展でのTRC-ADEAC発表


社会連携研究部門の研究成果が、TRC-ADEAC(自治体史・歴史資料検索閲覧システム)として実用化されました。
これに伴い、第14回図書館総合展(2012年11月20~22日:パシフィコ横浜)にて以下のフォーラムが開催されました。
「自治体史のプラットフォームシステム TRC-ADEAC 製品発表会」
フォーラムの概要
会場 : 第3会場(アネックスホール203)
日時 : 2012年11月21日(水)
時間 : 13:00-14:30
主催 : 株式会社 図書館流通センター
フォーラムの内容
概要説明:田山健二(TRC-ADEAC株式会社 代表取締役)
講演1:「歴史資料のデジタル化の意義と成果」保谷徹(東京大学史料編纂所副所長)
講演2:「デジタル化と画像処理─マイクロ技術からの脱却」小野博(コンテンツ株式会社 代表取締役社長)

なお、当日の様子はこちらで視聴できます。

TRC-ADEAC(自治体史・歴史資料検索閲覧システム)についてはこちらをご参照ください。

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自治体史デジタル化まとめ(5)補遺3止

<3>目次・年表など索引のみ

 

■埼玉県関係史誌

https://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/saitama/other/mokuzi.html

 

<4>電子書籍版(電子図書館)

なお、今年新たに出てきた動きとして、電子図書館内のコンテンツとして扱われるタイプのものがあります。

 

■大垣市史

大垣市史ではすでに

http://www.library.pref.gifu.lg.jp/library/ogaki/mokuji_top.htm

で目録が公開されていますが、今回、図書館で平成版の電子書籍版が公開されたとのことです。

https://dnp-cms.d-library.jp/ocpl/

ただし、利用にあたってID登録の必要があり、その対象は「大垣市内にお住まいの方・大垣市内に通勤、通学している方・県内の隣接する市町にお住まいの方」となっているようです。

電子書籍としての貸出だからこそ、世界中からアクセスできるはず。中世の交通の要衝で東国への境界として知られる青墓など、魅力的な土地ですから「ここにしかない」史料の存在は市外への発信の機会ではないでしょうか。

 

 <5>その他

■とうおんデジタル資料館

愛媛県東温市。デジタルライブラリーについてまとめられており、参考になります。

http://www.toon-lib.jp/dejital3.html

 

 

 

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自治体史デジタル化まとめ(4)補遺2

<2>PDF形式で公開

この形態がかなり一般的になってきたようです。比較的簡便な方法ですが、なかには画像精度がやや粗いものも見られます。

 

■五城目町史

秋田県五城目町史ジタルデータ(2004)           全文PDF            

「完成した町史は、印刷・製本に多額の費用がかかることから、このたびは印刷・製本して発刊せず、デジタルデータとして町ホームページに掲載します。」とのことです。

http://www.cs.town.gojome.akita.jp/gyosei_choshi.htm          


■白鷹町史

山形県白鷹町の町史(1977)上下巻PDF(章ごと)

http://www.town.shirataka.lg.jp/dd.aspx?menuid=1250#moduleid2377           

 

■和光市史

埼玉県和光市。サイト「和光市歴史の玉手箱」ではスライドショー・図録PDF版ページもあり、充実しています。

http://rekitama-wako.jp/  

 

■福生市史

東京都福生市。「平成2年の市制20周年の記念事業として、福生市に残された貴重な歴史遺産を記録し、次世代に伝えるため、調査研究の成果をもとに完成された『福生市史』を上下巻ともに閲覧できます。」PDF形式。

http://www.lib.fussa.tokyo.jp/chiikishiryo/index07.html        

 

■武蔵野市百年史

東京都武蔵野市「市のプロフィール」として              『武蔵野市百年史』ダイジェストとその続編をPDF公開。

http://www.city.musashino.lg.jp/musashino_profile/9115/index.html  

 

■春野町史

昭和511976)年に刊行された『春野町史』(高知県春野町史編纂委員会編,旧春野町発行)をPDF形式で提供するものです。高知県春野町郷土資料館管理。

http://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/20/2006/muse/choshi/choshi.html                                         

 

■大豊町史

高知県大豊町史

http://www.town.otoyo.kochi.jp/dl/?k=4                 
                                 

■鹿児島市史

『鹿児島市史』他、鹿児島市に合併された谷山市・吉田町・桜島町・喜入町・松元町・郡山町の自治体史をPDF化。

http://www.city.kagoshima.lg.jp/_1010/shimin/7siseijouhou/7-1aramasi/_42589.html


直接リンクで閲覧できない場合、
鹿児島市トップページ > 市民向けトップページ > 市政情報 > 市のあらまし~鹿児島市の紹介~ > 鹿児島市史等
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自治体史デジタル化まとめ(3)補遺1

 昨年、自治体史のデジタル化動向についてまとめました。

http://researchmap.jp/jo2e193gr-47435/#_47435

今回は、以降確認されたデジタル化自治体史について報告します。分類は前年のまとめを踏襲しました。

なお、このまとめは、あくまで当方が2012年度に(業務の合間に)把握したサイトであり、以前から開設されていたサイトも含まれているかと思います。ご了承ください。

また、情報をお寄せいただいた方々、ありがとうございました。

引き続き、掲載漏れなどありましたら、コメント・メールなどでご教示頂ければ幸いです。

<1>web公開されている自治体史

■図説尼崎の歴史

http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/chronicles/visual/index.html

 

「尼崎市が提供したデータをもとに、園田学園女子大学短期大学部生活文化学科情報メディアコースの学生がサイトを設計し、構築作業を行なった」とのこと。

グラビア・図版なども見やすく配置されています。しっかりと執筆・編纂された冊子に基づきつつ、そのコンテンツをデジタルならではの形態で活かしたいいサイトだと思います。同館紀要に掲載された垣東弘一氏の「学生によるウェブ版『図説尼崎の歴史』の開発」では、作成経緯についても具体的に述べられており、参考になります。

http://archives.city.amagasaki.hyogo.jp/data/kiyou/pdf/00111063.pdf

 

■帯広市史

『帯広市史』(平成15年編)全6編中第一編の概要、音声読み上げ機能有り。

http://www.city.obihiro.hokkaido.jp/seisakusuisinbu/kouhoukouchouka/shishi.jsp

 

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ADEACについて(2)ADEAC の機能

 i)本文閲覧

 『石川県史』本文を、版面画像とデジタルテキスト両方の形態で電子化しています。本文はページ単位ではなく、刊本の小見出し(標出)毎に区切っています。目次から読みたい項目(標出)を選び、閲覧することができます。



 
ii)検索

ADEACの特徴の一つに、多彩な検索機能があります。メニューバーから「キーワード検索」を選んで、任意の語を含む箇所を表示できます。「年表検索」で特定の年代から項目を探せます。

この他、本文付録の「系譜」(加賀藩・大聖寺藩の藩主や家老の一覧)に掲載されている人物が、本文のどこに登場するのかも検索できます。

気になるキーワードからリンクを介して関連する記事を参照することができる。自治体史のような参考図書にとってデジタル化のメリットは、このような点に求められるのではないかと思います。

 

 

なお、『石川県史』本文は旧字体表記でwebでも原文通りに再現していますが、検索の際は旧字体、新字体どちらでも検索が可能となっています。


iii)
史料典拠とのリンク

 本文中に引用される歴史史料について、その原本写真や史料所蔵館の目録情報に可能な限りリンクしています。『石川県史』本文と、叙述のソースとなった一次史料の情報をつなぐことで、『石川県史』を窓口に、史料の世界を探索できます。

  

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シンポジウム資料の公開

2011年1014日(金)、山上会館で行った、公開シンポジュウム「図書館所蔵史料のデジタル化公開方式」の資料(予稿集)を公開しました。

http://researchmap.jp/cumeda/%E8%B3%87%E6%96%99%E5%85%AC%E9%96%8B/

からダウンロード可能です。

右下の「詳細を表示」をクリックして、ダウンロードに進んでください。


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ADEACについて(1)ADEACの概要

社会連携研究部門では、「自治体史テキスト検索および編纂史料閲覧システム」(ADEACA System of Digitalizationand Exhibitionfor Archival Collections)の開発を行っています(現在β版)。これは、かつて冊子体で刊行された県史・市史などの自治体史をデジタル化し、図書館内の端末やWEBなどで閲覧可能にするシステムです。

その最初の例として、石川県立図書館の協力を得て、『石川県史 第二編・第三編』(昭和3~4年刊、昭和14~15年再刊、昭和49年復刊)のデジタル化を行いました。


近年、電子書籍やアーカイブのWEB公開が盛んにおこなわれています。入手困難な情報がネット上で公開されることは十分有意義なことなのですが、その際、たんに紙媒体を電子画像(画像・PDF版面など)で「見られる」だけでなく、リンクや検索に対応する電子媒体の特性を活かして「探せる」ことで、電子化はより積極的な意義を持つのではないでしょうか。

本システムでは、そうした利点をふまえ、本文の検索・閲覧機能や、記述の典拠となった古文書との相互参照、専用ビューアによる史料画像閲覧など、自治体史ならではの特性を活かした構造を実現しています。

 なお、現在は東京大学史料編所内での試験運用を行っております。


  ↓閲覧画面のイメージ




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シンポジウム報告

1014日(金)午後、山上会館大会議室にて、本研究プロジェクト前半の成果報告となる公開シンポジュウム「図書館所蔵史料のデジタル化公開方式」を開催しました。
参加者は、大学・研究機関の他、公立図書館・公文書館・博物館、IT・デジタルライブラリー関連企業など各分野から127名にのぼり、盛況のうちに終えることができました。

シンポジウムでは、主に本プロジェクトにて開発した「自治体史テキスト検索および編纂史料閲覧システム(以下「ADEAC」(A System of Digitalization and Exhibitionfor Archival Collections)と略)の概要を紹介しました。

遠方よりご参加いただいた皆様、また質疑などでご意見を下さった皆様、ありがとうございました。





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社会連携研究部門公開シンポジウム

東京大学史料編纂所「社会連携研究部門」公開シンポジュウム
図書館所蔵史料のデジタル化公開方式

日時:20111014日(金)13:30-17:40 (18:00-20:00 懇親会:会費要)

会場:東京大学本郷キャンパス山上会館
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_02_j.html

 

図書館等に所蔵されている歴史資料(史料および編纂物)のより広汎な活用のために、デジタル化による閲覧・検索方法の確立を目的に、2010年度から3年間の計画で「社会連携研究部門」(「図書館等所蔵史料の調査・整備研究」)を組織し、研究を開始しました。

これまでの成果(下記)について報告し、ご意見等たまわりたく公開シンポジュウムを開催します。ふるって参加をお願いします。下記URLにて参加申し込みをお願いします。

 1)史料のデジタル化(画像化・テキストデータ化・構造化)方式の設計

 2)史料の管理・検索のための最適なメタデータの設計

 3)上記1)、2)のデータを対象とする検索システムの構築

 

13:10受付開始

13:30-13:40 あいさつ         東京大学史料編纂所所長 榎原雅治

13:40-14:00 「図書館書館等所蔵史料の調査・整備研究」の目的と成果
                   石川徹也 特任教授

14:00-14:35 史料のメタデータ等作成の設計と仕様 

                              梅田千尋 特任准教授
             共同研究参加者:(株)図書館流通センター   

 質疑(約15分)           

休憩  15:00-15:30 (β版)システム紹介  共同研究参加者:大日本印刷㈱
質疑(約20分)

15:50-16:20 史料のデジタル撮影と課題   共同研究参加者:コンテンツ㈱

質疑(約15分)

16:35-17:05 図書館にとっての効果     石川県立図書館:鷲澤淑子

質疑(約15分)

17:20-17:40 研究プロジェクトへの期待  西村達也 大日本印刷㈱常務役員18:00-20:00 懇親会:山上会館、会費:4,000円、受付にて申受

 

 

参加申し込みURLhttp://www.hi.u-tokyo.ac.jp/footer/seminar-entry.html

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