松本直樹

J-GLOBALへ         更新日: 17/04/08 12:02
 
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研究者氏名
松本直樹
 
マツモトナオキ
所属
同志社女子大学
職名
非常勤講師
学位
博士(文学)(京都大学)

研究分野

 
 

委員歴

 
2012年6月
 - 
2014年3月
宗教哲学会  学会機関誌『宗教哲学研究』編集委員
 

論文

 
死を語る言葉をどのように聞くか:ハイデガー『存在と時間』における「死の実存論的な分析」について
松本直樹
宗教哲学研究   (34) 44-57   2017年3月   [査読有り]
 古来より死の定めを語る言葉は数多いが、私たちは日常的には、それらの言葉をたいてい実感薄く聞き流している。この論文では、ハイデガーが『存在と時間』で展開した「死の実存論的な分析」を手がかりに、私たち自身の「必ず死ぬし、いつ死んでもおかしくない」というありふれた言葉――ハイデガー自身の術語で言えば、死の確実性と不定性――の真実の意味を明らかにし、あわせて、その種の言葉を真実に聞くということの意味と可能性について考察した。
松本 直樹
西田哲学会年報   (10) 85-103   2013年7月   [査読有り]
 西田幾多郎は『善の研究』で、過去意識の生起は「事実其儘の現在意識」という経験の純粋さを損なうと述べながら、同時に、純粋経験の根本相である意志的な運動や知的直観の成立に過去意識が重要な役割を果たすと語る。この論文では、この点について整合的な解釈を提示し、西田の初期の時間論を明らかにするとともに、純粋経験の「統一」という考え方について、より実情に即した描像を提案した。
松本 直樹
Studia humana et naturalia   (46) 77-106   2012年12月
 西村ユミは『語りかける身体』(2000)において、ある看護師といわゆる植物状態患者とのあいだに生じて、看護師自身をケアへと動機づけた「通じ合う感覚」を詳細に記述・解明している。本論文では、この感覚においてとりわけ重要な役割を果たす「タイミング」と「雰囲気」の経験が、西田幾多郎『善の研究』に呈示された経験のあり方からよく説明されることを示し、あわせて『善の研究』に伏在する「他者」論の概要を明らかにした。
松本 直樹
文明と哲学 = Zivilisation und Philosophie : 日独文化研究所年報   (4) 169-183   2012年   [招待有り]
 西田幾多郎は『善の研究』において、自らが言う「純粋経験」が根本的に「意志」というあり方をしていることを強調する。この論文では、この意志の概念に並んで『善の研究』にしばしば登場する「注意」の概念を意志との関わりで検討し、注意が意志の働きのあらゆる局面で意志に先行しつつ働くこと、意志とはそもそも注意であって、注意概念の彫琢が『善の研究』の叙述を理解するために重要な意味をもつことを明らかにした。
松本 直樹
Studia humana et naturalia   (44) 101-114   2010年12月
 ハイデガーの『存在と時間』によれば、伝統的な意味での確実性が「いつでも現実」というあり方を意味するのに対し、死の確実性は「いつでも可能」というあり方を意味する。この論文では、ハイデガーが言う「死への先駆」をアリストテレスの可能性概念・運動概念と重ねたうえで、死の確実性を「死んでいく運動がすでに現実化していること」「この運動を抑止する現実的な手段がことの本性上、何一つないこと」の感受として解釈した。

Misc

 
松本 直樹
宗教研究   88(2) 494-501   2014年9月   [依頼有り]
書評 荒畑靖宏『世界内存在の解釈学 ハイデガー「心の哲学」と「言語哲学」』
松本直樹
実存思想論集   (25) 185-189   2010年7月   [依頼有り]

書籍等出版物

 
法政大学出版局   2016年4月   ISBN:4588150774
担当箇所の概要 戦後日本のハイデガー研究において重要な役割を果たした二人の哲学者・渡邊二郎と川原栄峰の思想を、各々の主著に即して対比的に論じた。いずれもハイデガーの思想に傾倒し、さらには「人間存在(実存)の有限性」という同一の問題に取り組みながら、結論的にはおよそ正反対とも言える態度を導き出した二人の思考過程を、可能なかぎり簡潔・明瞭に描き出すことに努めた。
法政大学出版局   2014年11月   ISBN:4588150707
担当箇所の概要 ハイデガー『存在と時間』既刊部第1編第3-4章・第5章Bを一般読者、ならびに初学者向けに解説したもの。解説なので自説の展開は控えたが、有名な「世界内存在」、ならびに「ひと」と「頽落」の問題を、担当の範囲で可能なかぎり、ハイデガー哲学の中心である「存在」の問題(存在の多義性、存在と無の相属関係、「存在=客体的存在性」理念の事実上の優位など)として描き出すことに意を用いた。
『存在と時間』講義――統合的解釈の試み
J.グレーシュ (担当:共訳)
法政大学出版局   2007年9月   
宗教の根源性と現代 I
松本直樹 (担当:分担執筆, 範囲:第II部第5章 救済の時――瞬間について)
2001年3月   
担当箇所の概要 20世紀初頭に復権を遂げたキリスト教「終末論」を、その中心的な担い手の一人である神学者ブルトマンの思想を手がかりに検討した。彼の終末論は終末を遠い将来の宇宙的イベントとしてではなく、この「今」において一人一人の信仰者の身に生じる実存的な出来事と解した点に特徴がある。この論文では、とくにこの「今」がたんなる現在でなく、当時の神学・哲学において注目された「瞬間」であることの意味を明確にした。

講演・口頭発表等

 
死の言葉をどのように聞くか:ハイデガー『存在と時間』における「死の実存論的な分析」について
松本直樹
宗教哲学会第8回学術大会   2016年3月26日   

社会貢献活動

 
第26回エコール・ド・東山
【講師】  京都大学大学院若き研究者グループ  2015年4月11日
石川県西田幾多郎記念哲学館・第33回夏期哲学講座
【講師】  石川県西田幾多郎記念哲学館  2013年8月24日 - 2013年8月27日
石川県西田幾多郎記念哲学館・第32回夏期哲学講座
【講師】  石川県西田幾多郎記念哲学館  2012年8月25日 - 2012年8月28日