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2017/03/16

原稿検討会を開催して

Tweet ThisSend to Facebook | by 森 新之介
今日、ある論文を投稿した。
この論文については先日、原稿検討会を開催していたので、そのことについて少し書いておきたい。

「原稿検討会」という名を聞いたことがない人もいるだろう。
私が付けた名なので無理もない。

私は院生の頃から、論文を刊行して抜刷を渡して、それでやっと間違いを指摘してもらうことが出来るというのは効率が悪いな、と思っていた。
どうせなら、論文を投稿する前に間違いを指摘してもらった方がいいに決まっている。

しかも私の今回の論文は、これまで書いてきた論文とは少し違う問題を対象にしていた。
対象が書き慣れている問題であれば必要なかっただろうが、少し新たな挑戦だったので、投稿前にその分野の人たちに検討してもらいたかった。
このような考えにより、先日開催した会では投稿前の原稿を数人の研究者(非常勤講師と院生)に検討してもらった(アカギの生前通夜みたいなものである)。

もちろん、公刊どころか投稿すらしていない原稿を他人に見せることには危険もある。
私のように論文は単著が当たり前という業界にいる者にとって、これはかなり抵抗があった。
しかし、今回の原稿の主要箇所はすでに某学会で発表していたし、検討会の参加者も信用できる人だけを選んだので、問題ないと判断した。

開催した結果、私の原稿に間違いは全く指摘されなかったものの、誤字を1箇所指摘してもらうことが出来た。
これだけ見ると何だか労多くして功少なかったような印象になるかも知れないが、実際には非常に活発で有意義な議論が展開された。
参加者たちも原稿検討会への参加は初めてだったので、とてもよい刺戟になったようだった。

なお私は開催の1週間ほど前、参加者たちに
> 私は以前からの信条として、他人から有益な助言を頂いてもそれが口頭によるものであれば、原稿の註などで「○○氏からの教示による」などと書かないことにしています。
> ですから、来週の検討会で皆さんから有益な助言を頂いても、そのことを原稿の註などで書きません。
> もし「そうであれば何も助言したくない」ということであれば、来週の検討会ではただ私の原稿を読んでくださるだけで結構です。

と伝えてあった。
これは事前にハッキリさせておいてよかったと思っている。

博士号を取得し学生でなくなると、こういう会を開く必要も機会もなくなるだろうが、それでもやはり非常に有意義で刺激になった。
いつかまたこういう会を開きたい。
そしてもし今回の参加者が原稿検討会を開催する時は、私も恩返しを兼ねて参加していろいろ発言したい。
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