カウンタ

1948168(Since 21st May 2010)

研究ブログ

研究ブログ >> 記事詳細

2017/03/18

それでもマーリンズはトランプの女婿に売却される

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

3月6日(月)に本日発売された日刊ゲンダイ2017年3月7日号の27面に、私が隔週で連載を担当させていただいている「メジャーリーグウォッチ」の第21回「それでもマーリンズはトランプの女婿に売却される」が掲載されました1


今回は、売却が検討されているマイアミ・マーリンズについて、トランプ米国大統領の女婿であるジャレッド・クシュナー大統領上級顧問の実弟がジョシュア・クシュナー氏の名前が挙がっている理由をマーリンズのオーナーであるジェフリー・ローリア氏の人脈と政治へのかかわり方の観点から検討しています。


本文の内容を一部修正した記事をご紹介しますので、ぜひご覧下さい。


*************************
それでもマーリンズはトランプの女婿に売却される
鈴村裕輔


「またローリアが濡れ手で粟か」


2月9日(木)にマーリンズのオーナーであるジェフリー・ローリアがニューヨークの実業家に対して約16億ドルで球団を売却することで基本合意したと報道され際、米国の球界関係者の誰もが当然のことと受け止めた。


マンハッタンに拠点を置き、ピカソやヘンリー・ムーアの作品を所蔵する新興の美術商として名を成したローリアにとって、球団も絵画や彫刻と同じく、よりよい商材を手にするための取引の道具だ。


実際、ローリアは1989年にレンジャーズ傘下のAAA級オクラホマ・シティ・89ersを買収して球団経営に乗り出して以降、1999年には投資家集団の一員としてモントリオール・エクスポズの買収に参加して2001年に筆頭オーナーとなり、2002年にエクスポズを売却してマーリンズを手に入れている。


ローリアの足跡を辿れば、1億6000万ドルで手に入れたマーリンズを10倍の値段で売り抜けようとしても不思議ではないのだ。


だが、マーリンズの買収にジョシュア・クシュナーが関わっていることが分かった際に、人々は当惑の表情を隠しきれなかった。ジョシュア・クシュナーは米国大統領トランプの女婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナーの弟だからだ。


しかも、ローリアがトランプ政権の駐仏大使に任命される可能性が報道されたことで、「球団の売却は大使への任命の見返りではないか」といった見方がなされ、マーリンズ側もクシュナー家以外の候補を選定していることを明らかにした。これにより、マーリンズのクシュナー家への売却は一旦見送られることになった。


ところで、何故ジョシュア・クシュナーはマーリンズの買収に興味を示したのだろうか。


ジョシュア・クシュナーは実業家であり投資家でもある。そのため、資産価値の高い大リーグ球団に興味を示すことは優良な物件を購入するという点でも妥当な選択だ。


しかし、実際にはジョシュア・クシュナーは事業面での魅力の高さによってのみマーリンズの買収に動いたのではない。クシュナー家とローリアは30年以上にわたって共同で事業を行っており、しかもオクラホマ・シティ・89ersの共同経営者でもあったのである。


また、2016年の大統領選挙の際には、ローリアの妻ジュリーがトランプ陣営に25万ドルの献金をしており、ローリアとクシュナー家、そしてトランプの三者の結び付きはわれわれが考えるよりも密接で強固だ。


「われわれは依然としてマーリンズの買収を望んでいる」というジョシュア・クシュナーの声明は、近い将来「ジョシュア・クシュナー・オーナー」が誕生することを予告しているのである。
*************************


1 鈴村裕輔, それでもマーリンズはトランプの女婿に売却される. 日刊ゲンダイ, 2017年3月7日号27面.

 

<Executive Summary>
Marlins Might Be Purchesed by the Trumps (Yusuke Suzumura)


My latest article titled "Marlins Might Be Purchased by the Trumps" was run on the Nikkan Gendai of 6th March 2017. Today I introduce the article to the readers of this weblog.


トラックバックURLhttp://researchmap.jp/index.php?action=journal_action_main_trackback&post_id=59568
00:01 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | トラックバック(0) | 評論