基本情報

所属
東日本国際大学 高等教育研究開発センター 教授 (副センター長(兼 電算室長))
学位
博士(理論・記述・機械言語学)(パリ第7大学)
修士(文学)(京都大学(西洋哲学史(中世)))

研究者番号
90634262
ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0002-2410-2242
J-GLOBAL ID
201501003604875388
researchmap会員ID
B000247316

外部リンク

(SPOD2023でのスライド資料はFD・SD・IR資料に置いてありますので、必要な方はよろしくお願いします)

 

大学が生まれて間もないころ、大学で営まれていたことがらを研究しています。
大学が大きく変わっていく時代に、大学の転換に関わることがらを調査・実践しています。

[研究に関して]
社会的にその生を構成する動物である人間にとって、個体の考えていることがらを別の個体と共有できるようにするため「かたち」を与えるものとしての言語は、非常に重要な位置を占めると考えられてきました。そうした言語を巡る思想・学を中心として、主に歴史的な視線から分析を続けています。
この主題に関連してこれまで中心としてきたフィールドは次の二つです。
(1) 共通語であるラテン語から、各地の俗語で書くことへの移行が進展していく中世の12世紀以降から14世紀、特に modistae(様態論学派)と言われる一連の文法家(言語理論家)たちに結実していく流れについて、とりわけその初期に論争となった「言語(特に文法についての知)の生得性」をめぐる議論の周辺。この時代については校訂されていない文献も多いため、留学先で身に付けた古文書学の知識を元に、残されている写本の分析もしています。
(2) また言語を分析するためのメタ言語の形成に際し分析対象であるオブジェクト言語がどのように影響したかという観点から、主にソシュール言語学の日本での受容の光景、特に時枝誠記に対する小林英夫の影響について。また異言語の接触の際のにそれがどのように表象されたかに関して、ヨーロッパで漢字がどのように理解されてきたかを調べてきました。

また、こうした言語という主題を発展させる形で、最近は次のようなことも行っています。
(3) 近年の大学制度と知の社会的な位置づけを巡る変動を背景として、「大学の誕生」の時代である中世における知の諸様態を、制度史と思想史の交差する場所で考えること。特に、その結果を用いて、現代の高等教育を巡る変動を長期的な視野の中に位置づけること。
(4) 表現のさまざまな媒質(媒体)について、とりわけ言語が動物性と人間性を区別するものとして機能している(少なくとも歴史的には機能してきた)とすれば、それとの関係で音楽はどうであったのか(どう考えられてきたか)、とりわけ、これまで研究してきた文法的知の生得性についての議論との類似と相違において追うこと。
(5) この100年ぐらいのスパンにおける、高等教育の内部質保証プロセスのさまざまな様態。とりわけ双子の事例としてのイタリアの事例。

[大学校務に関して]
2014年度から大学の総合企画室の教員メンバーとして、アクティブ・ラーニング室のデザイン・設置と有効利用のための活動、LMS/CMSの導入と管理といった教育をサポートする設備・システムの整備に始まり、留学生への日本語教育の向上のための教育改善・カリキュラム設計、教職員の間での異文化能力向上を目的とした講習会の企画や、IR導入の検討と推進等を行ってきました。
2016年6月からは総合企画部教育改革推進室室長として、引き続きIRの導入推進、東日本国際大学のAP事業採択に伴うICEモデルによるルーブリックの導入等の教育改善に関わっています(2017年6月よりAP推進室にも所属)。
2018年2月よりIR室長として、IR活動を通じた内部質保証体制の確立を行っています。

[教育に関して]
併設短大において、幼児教育科の学生に哲学を教えています。この授業では、将来、子供たちから発せられる可能性のある素朴な質問に寄り添えっていける能力を育てることを目指し、いわゆるアクティブ・ラーニング型の授業を行っています。
留学生に日本語を教えながら、第二言語習得において、中級から上級に関しては明確に有効であるとして、初級から中級への段階において(教育の社会)構成主義的視点からのアプローチは、どれぐらい有効かと考えながら試行錯誤しています。その中で、地域日本語教育を大学での日本語教育と連続したものとして扱うことで、同分野での成果を生かしながら、日本語教育に関して何か新しい長期的視点が生まれないだろうかといったことを考えることがあります。
また情報処理演習の授業は、再利用可能な形でデータを整理・加工するために必要な(使用するソフトウェアやそのバージョンが変わっても応用可能な)基礎知識や背景にある歴史の伝達と課題解決型の授業設計とは噛み合うものだろうかという点に悩みながら進めています。


論文

  16

MISC

  11

書籍等出版物

  6

講演・口頭発表等

  46

Works(作品等)

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  5

社会貢献活動

  6

メディア報道

  12

その他

  16