基本情報

所属
電気通信大学 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター 客員教授, 電気通信大学 (名誉教授(電気通信大学))
学位
工学博士(東京工業大学 1983)(東京工業大学)
工学修士(東京工業大学 1976)(東京工業大学)

研究者番号
90334573
J-GLOBAL ID
200901051619858389
researchmap会員ID
1000359789

外部リンク

マイクロ波ならびに化合物半導体デバイスの分野での研究開発を継続して実施しています。

【マイクロ波能動素子回路の平面回路化:高出力・広帯域・高機能】1976年~1985年
NEC中央研究所において、GaAsFETの有する潜在能力を最大限引き出す回路形式・構成に関する研究を行い、マイクロ波帯高出力内部整合の大信号設計法を確立して製品化するなど現在使われているマイクロ波高出力増幅器の基礎を築きました。加えて抵抗負荷増幅器と整合増幅器を同一回路で実現する超広帯域増幅器構成法を提案し、光通信などの超高速ベースバンド通信の要素技術確立に貢献しました。また低雑音増幅、混合、フィルタ、IF増幅の4機能が1チップの搭載された世界で始めての12GHz帯多機能MMICを開発しました。

【ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)の実用化研究】1985年~2001年
NECマイクロエレクトロニクス研究所において、表面リーク電流を低減し1/f雑音を大きく低減(-17dB)した低位相雑音発振用HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)の開発に成功し、その回路応用としてモノリシック電圧制御発振器、ECLゲートアレイ、10Gbps光通信用IC、低電圧携帯電話用高出力HBTを開発しました。さらにHBT素子のミリ波特性を向上させるため極限までベース抵抗を低減できる選択再成長HBTのプロセス・デバイス開発を行い、26GHz帯高出力増幅器モジュール、38GHz帯発振器、40Gbps光通信用アナログIC、 94GHz帯MMIC、30GHz帯高出力HBT MMICの開発を行い、HBTのマイクロ波ミリ波帯応用開拓ならびに超高速回路開拓の基盤技術を確立しました。

【電磁波伝送デバイス・回路の極限性能追及】2001年~2023年
電気通信大学において,増幅器の高電力効率化のために必要な4次以上の高調波次数を独立に設計制御できるマイクロ波F級負荷回路の設計法を提案・発展させ,寄生リアクタンス補償法、高調波リアクティブ負荷型増幅器を提案・実現して5.65GHzでGaNHEMTを用いて90%の世界最高ドレーン効率を達成しました.また出力バックオフ時の電力効率増大を目指したドハティ増幅器を,四分の一波長インバータ無しで超小型構成する方法を提案し効果を実証しました。広帯域性に関してはUWB用小型平面自己補対アンテナ,このアンテナを駆動できるアクティブバラン内蔵超広帯域MMIC送受増幅チップ,インパルスUWB信号発生・復調HBTMMICチップセットなどインパルスUWBの基本技術を確立しました.設計ツールとして電磁界・半導体デバイス同時シミュレーション法を開発し,60GHz帯pHEMT増幅器モジュール設計,GaN HEMTのフィンガー長最適化設計や小型平面アンテナの等価回路モデル化に応用しました.また高効率電力増幅回路の時間反転双対性の研究を行い,マイクロ波高効率整流器とマイクロ波高効率増幅器の回路を共用化することに成功しマイクロ波無線電力伝送装置に応用しました.

最近では,総務省電波利用料研究開発により第5世代無線システム(5G)基地局用低SHF/高SHF同時増幅GaNHEMT高効率低ひずみ電力増幅器の研究開発,ならびに総務省戦略的情報通信研究プログラム(SCOPE)により,5G/ 6Gバックホールや個人用超高速非接触カードなどへの応用を目指したループアンテナアレイによるOAM(軌道角運動量)多重通信の研究を実施しています.

これまでに、128編の査読付きジャーナル論文,142編の国際会議プロシーディングス論文,394編の国内会議口頭発表論文,23編の書籍,99件の登録日本特許,19件の米国登録特許,3件のヨーロッパ特許,3件の中国特許に,上記の成果が纏められています。また、課程博士9名ならびに修士38名を主任指導教員として修了させています。


委員歴

  34

受賞

  15

主要な論文

  320

主要なMISC

  35

書籍等出版物

  23

講演・口頭発表等

  475

担当経験のある科目(授業)

  10

所属学協会

  2

共同研究・競争的資金等の研究課題

  15

産業財産権

  125