基本情報

所属
岐阜大学 教育学部 理科教育講座(化学) 教授
教育学研究科 教授
連合農学研究科 教授
学位
薬学修士(岐阜薬科大学)
薬学博士(岐阜薬科大学)

J-GLOBAL ID
200901076267100408
researchmap会員ID
1000054732

ヘテロ原子の化学およびその有機合成への応用/レチナールに代表されるポリエン化合物は視覚認識を行なう上で非常に重要な化合物であり、そのシグナル伝達過程を含めた生化学およびその光照射下での挙動や類縁体の合成など多くの化学者、生化学者が研究を行なってきた。今までにこれに関連した多くのポリエン化合物が合成されてきたが、著者はポリエン上にイオウ官能基を規則正しく導入する方法を開発することに成功した。この方法はヘテロ原子の1つであるイオウやセレンの特性を利用したものであった。つまり、ビニルセレニドやビニルスルフィドは強塩基で処理するとイオウやセレン原子のα位がアニオンになるという性質は古くから知られているが、これをβ-アルコキシビニルスルフィドやセレニドに応用すれば、容易にα-アニオンが発生でき、アルデヒドやケトン類と反応させた後、これを酸で加水分解すると目的のα-スルフェニルホルミル化およびα-セレネニルホルミル化が進行する。著者はこのホルミル化をタンデムに行い、2,4,6-トリス(フェニルチオ)へプタ-2,4,6-トリエナールの合成に成功した。この化合物は分子内にトリエン部分とホルミル基部分をもつが、通常のアルケンとアルデヒドの光反応である2+2型のPaterno-Buchi反応とは異なり、新規なタンデム閉環反応を起こし、2-オキサまたは2-アザビシクロ[3.3.0]オクタ-3,7-ジエンを与えることを見出した。また、この光反応は可視光領域の光に対して良好に進むことも分かった。これらの背景をもとに様々なβ-アルコキシアルケニルリチウムを合成し、それを用いた有機合成反応を開発し、機能性ポリエンの合成を検討している。

経歴

  3

学歴

  3

論文

  47

MISC

  120

書籍等出版物

  4

講演・口頭発表等

  1

担当経験のある科目(授業)

  26

共同研究・競争的資金等の研究課題

  14

社会貢献活動

  2

その他

  2