基本情報

所属
八戸工業大学 工学部 工学科 准教授
学位
博士(工学)(東北大学)

J-GLOBAL ID
200901077505914636
researchmap会員ID
5000103374

委員歴

  24

論文

  76

MISC

  85

書籍等出版物

  4

講演・口頭発表等

  6

社会貢献活動

  3

その他

  11
  • 2014年3月 - 2014年3月
    本研究では,信号処理の基礎として重要であるアナログフィルタおよびディジタルフィルタの実現において,「高精度化」と「可変特性」の2つの需要を同時に満足するための統一的な理論を与える.
  • 2013年10月 - 2013年10月
    本論文では,収束特性を高速化した新しい適応ノッチフィルタのアルゴリズムを提案している. 提案法における独創性のポイントを以下に示す. ・既存の2つの適応アルゴリズムを重み付き和として組み合わせることにより,提案法はその2つの従来法よりも大きな平均更新量を実現し,より高速な収束特性を得ることができた. ・これまでの手法では,収束特性を高速化するためにはステップサイズパラメータを大きくする必要があった.しかし,これは最適値付近における平均更新量の増加を引き起こし,ノッチ周波数が発散する要因となる.これに対して,提案法では,最適値付近における平均更新量の増加を防ぐすることによって,ノッチ周波数の収束の安定性を保ちつつ収束速度を向上させることに成功した. ・入力信号が白色雑音と単一の正弦波の和で与えられる場合における平均更新量を数学的に導出し,前述の2つのアルゴリズムに対する優位性を理論的に示した. ・重みパラメータの導入によって平均更新量の大きさを調節することが可能となった. ・本手法では,2つのアルゴリズム (LGA および SLA) を重み付き和によって組み合わせているため,計算量が増加している.しかし,LGA と SLA は共通する処理が多く,それらの処理は省略することが可能である.提案法では,この特性を利用して計算量の増加を抑制している.
  • 2011年12月 - 2011年12月
    データ通信・音声音響処理・画像・映像処理などさまざまな信号処理アプリケーションにおいて、ディジタルフィルタは非常に基礎的で重要な役割を果たしている。特に、近年の信号処理技術の発展に伴い、フィルタ特性をリアルタイムで調節しながら信号処理を行うことのできる「可変ディジタルフィルタ」の需要が高まっている。可変ディジタルフィルタを用いた有名な信号処理技術の1つとして、未知の周波数成分をもつ狭帯域信号の検出システムが挙げられる。これは、帯域通過型もしくは帯域阻止型の可変フィルタを適応的にリアルタイム制御することで実現でき、無線通信の狭帯域干渉波除去・音声のハウリング除去など幅広いアプリケーションに応用されている。 しかし、上記のシステムに対して現在幅広く利用されている手法では、用いられる可変フィルタの伝達関数が低次の簡単な数式に限定されている。よく知られているように、特性のよいフィルタ(すなわち、急峻な遮断特性や大きい阻止域減衰量を実現できるフィルタ)では、高次の複雑な数式を伴う伝達関数が用いられる。したがって、既存の手法(低次の簡単な伝達関数に基づくシステム)では、用いられるフィルタの特性が不十分であるために、S/N比などの面で満足のいく信号処理性能を得られないことがある。 これに対し本申請者は、これまでの研究において、高次の複雑な伝達関数に基づく可変フィルタの適応制御の簡単な実現手法を確立し、この手法によって実現されるシステムが、既存の手法よりもはるかに高いS/N比を得ることをシミュレーションによって実証している。 本申請課題では、上述の本申請者による研究成果を発展させることを目的とする。上述の通り、本申請者の提案法は従来よりも高い信号処理性能を得ることを実証しているが、この結果はあくまで理想的な環境(すなわち、ビット長の制限によって生ずる演算精度の問題や回路の消費電力の問題など、ハードウェア実現において重要な問題を一切考慮していない環境)にてシミュレーションを行った結果による。したがって、上述の研究成果の実用性を一層高めるためには、このハードウェア上の問題を考慮したシステムの実現が必須である。ゆえに本申請課題では、このような実用的なシステムを実現するための統一的理論として、「高演算精度・低消費電力を達成する高性能可変ディジタルフィルタの適応制御理論」を確立することを目的とする。
  • 2008年4月 - 2008年4月
    本研究の目的は,信号処理において基礎的かつ重要な技術であるアナログフィルタ及びディジタルフィルタの新しい実現理論を確立することである.今年度の研究では,本研究グループが昨年度の研究で提案したフィルタ理論のソフトウェア実現を行い,提案法によって生成されるフィルタの性能をシミュレーションによって評価する.
  • 2007年10月 - 2007年10月
    電力系統保護リレー装置におけるアナログ入力部の精度を上げるため、雑音のメカニズムの解析、雑音の除去について研究を行う。具体的な研究内容は下記の通りである。 ・保護リレー入力部の雑音除去手法 ・保護リレー入力部の新監視手法 ・保護リレー入力部経年変化に適応するディジタルフィルタ
  • 2007年10月 - 2007年10月
    本研究の目的は,信号処理において基礎的かつ重要な技術であるアナログフィルタやディジタルフィルタの新しい実現理論を確立することである.具体的には,本研究グループがこれまでに提案してきた線形システム理論を信号処理へ応用し,精度の高い有用なフィルタを合理的かつ効率的に設計・合成するための新しい手法の確立を目指す.
  • 2006年10月 - 2006年10月
    線形状態空間システムは,システムの入出力だけでなく内部の状態の挙動についても詳しく解析できるという特長があり,高精度フィルタ構造の合成・回路解析・物理シミュレーションモデルの簡単化・制御系の設計などさまざまな技術に応用されている.しかしその一方で,数学的な解析が伝達関数表現よりも複雑になるという欠点がある.このため,特に信号処理の分野では,実用上重要であると考えられながらも,システムの内部状態に着目した解析がまだ十分になされていない理論が数多く存在する. 本研究では,そのような理論の一つとして「周波数変換」をとりあげ,周波数変換の新しい性質をシステムの内部状態の観点から明らかにすることを目指す.また,解明した性質の高精度フィルタ実現への応用についても検討する.
  • 2006年10月 - 2006年10月
    本研究では、線形連続時間システムおよび線形離散時間システムの伝達関数において、ハンケル特異値と零点との関係を明確な形で数学的に明らかにした。これにより、ハンケル特異値がシステムの振幅特性だけでなく位相特性によっても決定されることが明らかになった。
  • 2005年4月 - 2005年4月
    本研究の目的は,状態空間表現によって記述されるシステム(状態空間システム)がもつ性質を数学的に明らかにし,その性質を高性能ディジタル信号処理プロセッサの実現技術に応用することである.状態空間システムは,入力・出力に加えて内部状態まで数学的に記述できるという特長を有し,集積回路工学・制御工学・力学・信号処理工学など幅広い分野において重要な役割を果たしている.本研究の具体的な目的は,状態空間表現のアプローチを用いて「2次モードの物理的性質」および「電力相補システムの性質」を解明することである.これは世界でまだ発展していない分野であり,これらの性質を解明することにより,VLSI設計のシミュレーションの高速化や高品質音声・画像信号処理システム実現などの問題に対して,これまで世界的に確立されていない新しい効果的手法を与えることができるであろうと予想される.
  • 2004年4月 - 2004年4月
    2次モードを用いた高精度信号処理プロセッサの実現に関する問題は1970年代後半から世界中で盛んに研究されており,それらの研究において確立されている理論は2次モードのもつ固有の性質に基づいている.したがって,2次モードのもつ性質はマルチメディア通信など高度なディジタル信号処理システムの実現に不可欠な要素であるといえる.しかし,2次モードの数学的な解析は非常に難解であるため,現在知られている2次モードの性質はごくわずかである.そのため,現状では情報通信システムの構築に対する2次モードの応用範囲は限られている.そこで本研究では,まだ解明されていない2次モードの重要な性質である「有界実システムの2次モードの性質」および「有界実システムを用いた周波数変換に対する2次モードの性質」を数学的に証明し,その性質を応用してさらに高精度なVLSIプロセッサおよび信号処理システムの実現法を確立する.
  • 2003年4月 - 2003年4月
    本研究目的は,ディジタルフィルタにおける2次モードが持つ性質について数学的に解析を行い,明らかにすることである.2次モードは,極や零点と同様に線形システムの動的特性を記述する重要な要素であり,さらに2次モード自身が種々の特殊な性質をもつことが多くの研究者たちによってこれまで明らかにされている. 本研究では,多次元システムにおける2次モードがもつ性質について明らかにすることを主な研究目的とする.多次元システムの解析は1次元システムよりも遥かに複雑であるため,結果を簡潔な形で導くのは非常に困難である.しかし得られる結果は1次元システムの結果と関わりがあると予想されるため,難解な解析過程を経て結果に到達するための独創的な議論の展開が求められる.