購入していただいたみなさん、教科書として採用して下さった先生方に心より感謝致します。
ありがとうございました!
初刷から2刷への修正一覧が下のファイルキャビネットにありますので、
ご利用ください。(2刷以降に数学的な修正はありません)
基本データ
著者:磯崎洋・筧知之・木下保・籠屋恵嗣・砂川秀明・竹山美宏
書名:微積分学入門 -例題を通して学ぶ解析学-
出版社:培風館
ISBN: 978-4-563-00379-1
出版社によるそで文:
本書は,理工系の学生向きに書かれた微分積分学の教科書・参考書である。
各テーマごとに,「学習事項の解説」「例題」「例題の解説」「解答例」「問題」の形式をとり,
具体的な例題を解くことによって微積分の基礎を学ぶことができる。
さらに,その問題に対して模範となる「解答の書き方」が十分身につけられるように工夫されている。
将来,読者が自然科学の各分野で学ぶうえで必要となる微分・積分を,
道具として使いこなせることを目標に掲げ,教育的配慮をしながら解説した好著である。
内容の紹介
解析学の専門家を中心として書き上げた、大学初年級の微積分の教科書です。
と言っても、数学専攻の学生だけを対象としたものではなく、広く理工系の学生向けの本です。
普通の教科書で解説される実数論、極限や連続性についての精密な議論などは避け、
具体的な例題を解きながら、理工系の各分野で必要となる計算技術を身につけ、
微積分の基本的な概念を理解できるように、配慮して書いてあります。
また、全ての例題には「お手本」となるような解答例を示してあります。
「微積の演習の問題の解き方が分からない」
「基本的な微積分の計算法を一通り勉強し直したい」
「数学の答案の書き方をきちんと身につけたい」
という大学生、社会人、中学・高校教員のみなさんに役立てる教科書になっていると思います。
補充教材
ページ数の関係で本体に収められなかった原稿の一部を、補充教材として
下のファイルキャビネットで公開しています。
これらの文書は全て pdf ファイルです。閲覧には Adobe Acrobat Reader が必要です
(Win, Mac であればここからダウンロードできます)。
内容の説明
- テイラー展開の応用1 -近似値の計算-
本文 1.8 節で、テイラー展開を考える動機付けとして、近似値の計算について述べました。
ここでは、テイラー展開を使って、より精度の良い近似値を計算する方法を扱います。
特に、テイラー展開の収束円の外での値を計算するための工夫を紹介しています。 - テイラー展開の応用2 -不等式の証明-
本文では、積分形の剰余項を使ったテイラー展開を主に考えました。
ここでは、微分形の剰余項を使ったテイラー展開の公式を紹介し、
それを使って不等式の証明を行う問題を扱います。 - 積分の単調性とその応用
本文 2.7 節で、広義積分の収束判定の道具として、積分の単調性について述べました。
これは高校でも学ぶ基本的な性質です。
ここでは、積分の単調性を使って、いろいろな不等式や公式を証明する問題を取り上げました。 - 重積分の応用(追補)
本文 4.7 節では、重積分の応用として、重心と体積を計算する問題を扱いました。
ここでは他の応用として、回転体の体積を計算するパップス・ギュルダンの定理と、
慣性モーメントの計算を扱います。
- 発展問題集
もともとは「章末問題」として準備していた問題のセットです。
本文では詳しく述べられなかった事項についての問題や、やや難しい問題を集めました。
各章について10題ずつあります。腕試しのつもりで挑戦してみてください。
補充教材の問題の解答を公表する予定は、いまのところありません。