岩崎 俊介

J-GLOBALへ         更新日: 17/04/06 09:04
 
アバター
研究者氏名
岩崎 俊介
 
イワサキ トシスケ
eメール
tiwasakibio.sc.niigata-u.ac.jp
URL
http://researchmap.jp/toshisuke/
所属
新潟大学
部署
理学部 理学科(生物学プログラム)/大学院自然科学研究科 生命・食料科学専攻 基礎生命科学コース/教育研究院 自然科学系 生命・食料科学系列
職名
准教授
学位
理学博士(大阪大学)

プロフィール

 大阪市福島区で生まれ、兵庫県伊丹市で育ちました。相手が関西弁でない場合は、標準語風のアクセントでしゃべるので、関西出身であることを明かすと驚かれます(名大時代、柳島直彦先生には「けしからんやっちゃ」と言われました)。
 高槻中学校・高等学校時代は、生物部に属し、ほぼ毎月のように、週末にポンポン山や水無瀬川上流の川久保周辺に出かけていました。微生物班を作って、近くの池でプランクトンネットを引いたり、空中細菌や発光バクテリアの培養を行ったりしました。
 名大4年生の時のフリーリサーチ(後期半年間の卒業研究)は、植物細胞の分化全能性に興味を持ったので、建部到先生の研究室(当時はS研と呼ばれていた)を選び、タバコ懸濁培養細胞BY-2のプロトプラストから原形質膜を単離する新しい方法を検討しました(これを元に2年後に大橋祐子先生が発表して下さいました:Misc参照)。
 大学院は阪大の柴岡弘郎先生の研究室に進学しました。そもそも柴岡先生の研究内容に興味を持ったのは、建部先生が植物生理学の授業で、当時中央公論社から出ていた雑誌「自然」の1980年11月号に柴岡先生が書かれた総説「茎はどうして細長いか」を紹介して下さったのがきっかけです。早速図書館でコピーして読みましたが、大変魅力的な文章で、是非この先生の下で研究がしたいと思いました。
 柴岡先生から与えられたテーマは、三橋-加藤美恵子先生と柴岡先生が1978年に発表された研究結果に基づくもので、アズキ上胚軸からの不定根形成がジベレリンによって阻害され、その際、根の原基を形成する皮層における細胞分裂が阻害されていることから、ジベレリンによる細胞分裂阻害の機構を、植物培養細胞系で調べるというものでした。実際の実験の指導は私よりも3か月早く助手として柴岡研に加わっていた福田裕穂さんにしていただきました。種々の培養細胞系を試して、結果的に福田さんのヒャクニチソウ単離葉肉細胞の系を材料とすることになりましたが、博士の学位取得までには紆余曲折があって、管状要素(道管・仮道管細胞)への分化には内生ブラシノステロイドの合成が正の制御因子として必要であることを明らかにしたことで、博士後期課程を満期退学して1年後に学位をいただくことができました。このあたりの事情は柴岡先生の著書「キミ見てみんか」に少々記述があります。
 博士後期課程を満期退学した後2年間は研究生をしたのですが、その間は、内生ブラシノステロイドが分化誘導条件で増加することを示すための抽出・定量実験と、ブラシノステロイド依存的に発現変化する遺伝子をディファレンシャル・スクリーニングあるいはサブトラクション・スクリーニングによって同定しようとしました。前者については、横田孝雄先生からいただいたコシヒカリの種子を用いて、イネラミナジョイントテストによる生物検定を試みました。イネラミナジョイントは、後に新潟大学に赴任後に研究対象とすることになります。後者に関しては、マックス・プランクのジェフ・シェルの研究室に留学後、柴岡研に分子生物学の技術を導入された福田さんは、すでに東北大学に助教授として移ってしまっておられたので、cDNAクローニングの技術を、柴岡先生と親しかった名古屋大学農学部生化学制御研究施設の渡邊昭先生の研究室に習いに行きました。阪大時代は自宅で親のすねかじりだったのですが、研究生になって学振特別研究員も切れたので、多少なりとも学費の足しにするために、最初の1年間は、当時阪急中津駅の近くにあった「教文研ゼミナール」という予備校に毎週金曜日の午後2コマだけ「化学」を教えに行っていました。金曜日は授業があるため、月曜から木曜まで、2、3回に分けて名古屋に行きました。名古屋での宿泊先は当時院生だった荒川圭太さんが実験で遅くなったときのために借りていた下宿アパートにお世話になりました。名古屋で習ってきた技術を使って、柴岡研でひとりRNA抽出、cDNAライブラリー作製、サブトラクションを試みましたが、候補のファージクローンをいくつか拾ったところで時間切れとなりました。理研に移るに当たってそれらのクローンは捨ててしまったのですが、シークエンス確認とノーザン解析くらいやっておけば良かったと思います。
 理研の基礎特研には研究生1年目と2年目の2回応募しました。1回目は事前の研究室訪問もせずに、ブラシノステロイド抽出・定量実験のテーマで植物生活環制御研究室(櫻井成主任研究員)に応募しましたが、書類審査で落ちました。2回目は博士学位取得後でしたが、植物分子生物学研究室(篠崎一雄主任研究員)に、事前の研究室訪問にも行って、cDNAクローニングのテーマで応募しました。こちらは書類審査に合格して、面接審査まで行くことができましたが、落ちてしまいました。しかし、1991年の年末になって、研究室に理研から電話があり、辞退者が出たため補欠採用となった旨を知らせてくれました。
 理研ではシロイヌナズナの乾燥応答遺伝子rd22とrd17遺伝子のプロモーター解析を行いました。篠崎和子さんが実際の実験指導をして下さいました。
 3年間の基礎特研の任期を半年残した1994年10月に、農林水産省農業生物資源研究所の光合成研究室(山本直樹室長)に異動しました。品種日本晴を用いて、イネの新規光応答遺伝子の単離と同定に関わりました。これらのクローンのうちの一つが、当時、動物で同定されたばかりのタンパク質の核輸送担体であるインポーティンαをコードしていることが分かり、新潟大学に赴任してから現在に至るまで植物における核-細胞質間輸送が重要な研究テーマの一つとなっています。

 趣味は洋楽鑑賞です。好きなアーティストは、カーペンターズから始まって、エルトン・ジョン、ビートルズ、ポール・マッカートニー(とウィングス)、ジョン・レノン、ポール・サイモン(とガーファンクル)、ジム・クロウチ(男性シンガーでは一番好き)、ドン・マクリーン、ポール・ウィリアムス、ジョン・セバスチャン、アメリカ、ジョン・デンバー、アルバート・ハモンド、ギルバート・オサリバン、ジェイムズ・テイラー、キャロル・キング、イーグルス、ティモシー・シュミット、J. D. サウザー、リンダ・ロンシュタット、ブレッド(デイヴィッド・ゲイツ)、フリートウッド・マック(スティーヴィー・ニックスが好き)、ビリー・ジョエル、ボズ・スキャッグス、バリー・マニロウ、クイーン、クリストファー・クロス、ポール・デイヴィス、スティーブン・ビショップ、リー・オスカー、ニッティー・グリッティー・ダート・バンド、ケニー・ロギンス(偶然、誕生月日が私と同じです)、マイケル・マーティン・マーフィー、ジム・フォトグロ、レストレス・ハート、ブリンドルのメンバーであるカーラ・ボノフ(女性シンガーでは一番好き)、アンドリュー・ゴールド(残念ながら、2011年6月に亡くなってしまいました)、ウェンディー・ウォルドマンなど、昔活躍したアーティストが中心です。

研究分野

 
 

経歴

 
1998年1月
 - 
2004年3月
新潟大学 理学部 助教授
 
1996年6月
 - 
1997年12月
新潟大学 理学部 助手
 
1994年10月
 - 
1996年5月
農業生物資源研究所 機能開発部 光合成研究室 COE特別研究員
 
1992年4月
 - 
1994年9月
理化学研究所 植物分子生物学研究室 基礎科学特別研究員
 
1988年4月
 - 
1990年3月
大阪大学 日本学術振興会 特別研究員DC
 

学歴

 
1991年3月
   
 
大阪大学大学院 理学研究科 生理学専攻 博士後期課程 修了(理学博士)
 
1990年4月
 - 
1992年3月
大阪大学 理学部 生物学科 研究生
 
1985年4月
 - 
1990年3月
大阪大学大学院 理学研究科 生理学専攻 博士後期課程
 
1983年4月
 - 
1985年3月
大阪大学大学院 理学研究科 生理学専攻 博士前期課程
 
1981年4月
 - 
1983年3月
名古屋大学 理学部 生物学科
 

委員歴

 
2009年4月
 - 
2011年3月
独立行政法人 大学入試センター  教科科目第一委員会委員
 

論文

 
Takeshi Shiraya, Shusei Sato, Tomohiko Kato, Satoshi Tabata, Toshisuke Iwasaki
Plant Biotechnology   25(5) 447-455   2008年9月   [査読有り]
Matsumoto, N., Hirano, T., Iwasaki, T., Yamamoto, N.
Plant Physiology   133(4) 1494-1503   2003年12月   [査読有り]
Jiang, C.J., Shoji, K., Mastuki, R., Baba, A., Inagaki, N., Ban, H., Iwasaki, T., Imamoto, N., Yoneda, Y., Deng, X.W. and Yamamoto, N.
J. Biol. Chem.   276(12) 9322-9329   2001年3月   [査読有り]
A. Satoh, T. Iwasaki, S. Odani, Y. Shiraiwa
Planta   206(4) 657-665   1998年10月   [査読有り]
R. Matsuki, T. Iwasaki, K. Shoji, C.-J. Jiang, N. Yamamoto
Plant Cell Physiol.   39(8) 879-884   1998年8月   [査読有り]
B.-H. Lee, Y. Tanaka, T. Iwasaki, N. Yamamoto, T. Kayano, M. Miyao
Plant Mol. Biol.   37(6) 1035-1043   1998年8月   [査読有り]
K. Shoji, T. Iwasaki, R. Matsuki, M. Miyao, N. Yamamoto
Gene   212(2) 279-286   1998年6月   [査読有り]
T. Iwasaki, R. Matsuki, K. Shoji, K. Sanmiya, M. Miyao, N. Yamamoto
FEBS Lett.   428(3) 259-262   1998年5月   [査読有り]
T. Iwasaki, T. Kiyosue, K. Yamaguchi-Shinozaki, K. Shinozaki
Plant Physiol.   115(3) 1287-1287   1997年11月   [査読有り]
H. Abe, T.Yamaguchi-Shinozaki, T. Urao, T, Iwasaki, D. Hosokawa, K. Shinozaki
Plant Cell   9(10) 1859-1868   1997年10月   [査読有り]

Misc

 
重力刺激によるイネ葉身傾斜誘導は葉身関節における局所的なスーパーオキシドラジカルの発生を伴う
齋藤智史、吉田翔馬、桂野敦史、武田勇生、岩崎俊介
日本植物学会第73回大会 研究発表記録   215   2009年9月
イネ葉身傾斜は、ラミナジョイント(葉身関節)に限局的な偏差成長によって、葉鞘の軸に対して葉身が傾く成長運動であり、外生のブラシノステロイド(BR)やオーキシンによって促進されることはよく知られている。イネ葉身傾斜を誘導する環境要因としては、連続青色光や横向きの重力刺激が知られているが、これらの刺激がどのような過程を経て葉身傾斜をもたらすかは不明である。今回私たちは、イネ葉身傾斜誘導に活性酸素種が関与する可能性を検討し、重力刺激による葉身傾斜誘導にスーパーオキシドラジカル(O2-)発生が関与...
白矢 武士, 佐藤 修正, 加藤 友彦, 田畑 哲之, 岩崎 俊介
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集   649   2008年
酵母PAF1複合体構成成分CTR9のイネホモログの光環境に応答した細胞内局在性変化
白矢武士、北嶋彩、戸沢真穂、郭長虹、伴浩志、山本直樹、三ツ井敏明、岩崎俊介
日本分子生物学会第30回年会(横浜) ポスター発表      2007年12月
Takeshi Shiraya, Aya Kitajima, Maho Tozawa, Changhong Guo, Hiroshi Ban, Naoki Yamamoto, Toshiaki Mitsui, Toshisuke Iwasaki
The 5th International Symposium of Rice Functional Genomics   PO-033   2007年10月
We isolated cDNA for a novel protein IABP4 that binds specifically to a particular importin a protein whose expression is down-regulated by light in rice plants. IABP4 consists of a long N-terminal tetratricopeptide repeat (TPR) domain, the presen...
白矢 武士, 戸沢 真穂, 郭 長虹, 伴 浩志, 山本 直樹, 岩崎 俊介
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集   551   2007年

競争的資金等の研究課題

 
内田エネルギー科学振興財団: 試験研究助成
研究期間: 2005年       代表者: 岩崎 俊介
内田エネルギー科学振興財団: 試験研究助成
研究期間: 2004年       代表者: 岩崎 俊介
住友財団: 基礎科学研究助成
研究期間: 2001年 - 2003年    代表者: 岩崎 俊介
文部科学省: 科学研究費補助金(基盤研究(C))
研究期間: 2001年 - 2003年    代表者: 岩崎俊介
本研究は、植物の光環境応答に関わる新奇核タンパク質の同定を目的として、暗所で強く発現し、光照射により発現が低下する核輸送装置成分であるイネインポーティンα1a(IMPα1a)との結合により単離した新奇タンパク質IABP4の機能の解明を目指して行われた。得られた成果を以下に記す。1.発現様式とそれに対する光の影響:IABP4 mRNAの発現はイネおよびシロイヌナズナの黄化芽ばえ・緑化芽ばえにおいて、IMPα1a遺伝子と同じく光による下方制御を受けることがわかった。この結果は、光照射によって核...
文部科学省: 科学研究費補助金(基盤研究(C))
研究期間: 1999年 - 2000年    代表者: 岩崎俊介
本研究の目的は、光照射によって発現の低下する核輸送複合体αサブユニット、イネインポーティンα1a(IMPα1a)に特異的に結合するタンパク質を単離することによって、光環境応答に関わる可能性のある新規な核タンパク質を同定することである。実験はほぼ計画どおり行われ、期待通りの成果が得られた。1.Far Western法によるスクリーニングによって得られたIMPα1a結合タンパク質IABP4の解析(1)cDNAの全塩基配列決定終了:IABP4 cDNAは推定分子量122Kの新規なタンパク質のコー...