基本情報

所属
石巻専修大学 人間学部 准教授
学位
修士(学術)(2008年3月 東京大学)

連絡先
ytakahashi0505gmail.com
研究者番号
90865180
J-GLOBAL ID
201801020892307074
researchmap会員ID
B000293301

外部リンク

専攻は社会学、専門は社会学理論、ジェンダー理論。
後期近代のジェンダー理論研究築および、ジェンダーパースペクティブでの社会学史・社会学理論研究に取り組んでいます。

【1】修士論文では、ゲオルク・ジンメルの社会思想形成に哲学者イマニュエル・カントが与えた影響関係の検討を行いました。その後、博士課程では、ジンメルと同様にカント思想の強い影響下にあった新カント派の思想とジンメルの社会思想との比較検討から、ジンメルのカント理解の特徴の解明を行いました。端的にいうと「社会を可能にする3つのアプリオリ」という考え方がジンメル固有のカント理解を結実させたジンメル社会学のオリジナルな点です。この点に基づいてジンメル社会思想の現代的可能性を論じるという仕事を、現在も続けています。

【2】また、博士課程では、ジンメル社会学が20世紀のT.パーソンズ、N.ルーマンの社会システム理論に及ぼした影響についての研究も行いました。社会的な相互行為の意味を分析をするという点でジンメルと「近い」と言われてきたシュッツやゴフマンとの比較検討分析も行いましたが、こちらは論文化できていません。18世紀から19世紀のドイツ観念論や思想をジンメルがどのように吸収したのかの研究に没頭した結果、数年間全く研究成果を出すことができず生命の危機を感じたので、こちらの方向性の研究は現在保留中です。

【3】このような社会学理論研究を現代社会分析に応用することを目指し、2000年代以降のジェンダーポリティクスの分析を行ってきました。単著『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど——ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ』(2020)では、フェミニズムに対するバックラッシュ後の英米で発展してきたポストフェミニズム研究を紹介し、ポストフェミニズムというパースペクティブからの日本社会の分析を行いました。

【4】さらに、ポストフェミニズム期のジェンダー意識を捉えるには、性別役割(例えば「男は外で働き、女は家を守る」)だけでなく、セクシュアリティを通して構成される「女らしさ」や「男らしさ」のあり方を批判的に検討する必要があると考え、「恋愛」やルッキズム、ミスコンテストについての社会調査および研究を進めています。ポストフェミニズム研究の具体的な事例分析として、これらのテーマに取り組んでいるところです。


主要な経歴

  13

主要な論文

  11

主要なMISC

  20

書籍等出版物

  2

主要な講演・口頭発表等

  17

担当経験のある科目(授業)

  20

共同研究・競争的資金等の研究課題

  5

学術貢献活動

  2

社会貢献活動

  5

主要なメディア報道

  7