宮尾 祐介

J-GLOBALへ         更新日: 16/08/22 12:42
 
アバター
研究者氏名
宮尾 祐介
URL
http://kmcs.nii.ac.jp/mylab/
所属
国立情報学研究所
部署
コンテンツ科学研究系
職名
准教授
学位
博士

プロフィール

構文解析とその応用を中心に,自然言語処理の研究を行っています.特に,言語の構造の言語学的・数理的モデルを考え,それを実用アプリケーションで実証する研究に興味を持っています.最近の言語処理研究では大量の言語データ(ウェブテキストや数十年分の新聞など)に統計モデルを適用して言語の性質に迫る研究が盛んに行われており,機械翻訳や検索などで一定の成功をおさめています.しかし,統計モデルで得られるのは単純な構造にとどまっており,そのような方法論では限界が見えてきているのも確かです.言語が持つ複雑な構造,意味,知能のしくみを明らかにするには,新たな飛躍,発見が必要で,これが現在の私の中心的研究テーマです.
今までの主な研究成果として,文法理論に基づく深い構文解析についての研究が挙げられます.自然言語の文と意味との関係は非常に複雑で,完全な解析を行うのはほぼ不可能と考えられていました.しかし,大規模テキストを利用して文法を獲得する手法を提案し,高速かつ高精度な構文解析器を開発することができました.この構文解析器Enjuは現在一般公開しており,広く利用されています.また,この構文解析器を応用して,生命科学文献の検索エンジンMEDIEや情報抽出システムInfo-PubMedなどのアプリケーションを開発しています.
この研究の最大のポイントは,言語の複雑な構造を整理するための形式的理論をトップダウンに与えること,一方で大規模テキストを利用して潜在的な規則性や大規模知識を自動獲得するデータ主導の手法をうまく融合したことにあります.言語のより深い構造,意味,知能に迫るには,このような方法論がさらに重要になると考えています.

研究分野

 
 

経歴

 
2010年4月
 - 
現在
国立情報学研究所 准教授
 
2007年4月
 - 
2010年3月
東京大学大学院情報理工学系研究科 助教
 
2006年4月
 - 
2007年3月
東京大学大学院情報理工学系研究科 助手
 
2004年4月
 - 
2006年3月
東京大学大学院情報学環 助手
 
2001年9月
 - 
2004年3月
東京大学大学院情報理工学系研究科 助手
 

受賞

 
2015年2月
日本学術振興会 日本学術振興会賞 自然言語の構文解析・意味解析の研究とその応用
 
2014年6月
情報処理学会 長尾真記念特別賞 自然言語の深い構文・意味解析の研究とその応用
 
2012年9月
言語処理学会 言語処理学会第18回年次大会最優秀賞 シンボル細分化を適用した階層Pitman-Yor過程に基づく木置換文法獲得法と構文解析への応用
受賞者: 進藤裕之、宮尾祐介、藤野昭典、永田昌明
 
2012年7月
ACL 2012 Best Paper Award Bayesian Symbol-refined Tree Substitution Grammars for Syntactic Parsing
受賞者: Hiroyuki Shindo, Yusuke Miyao, Akinori Fujino, Masaaki Nagata
 
2012年4月
文部科学省 文部科学大臣表彰若手科学者賞 深い構文解析の実用化とテキストマイニングへの応用の研究
 

論文

 
Building compositional semantics and higher-order inference system for wide-coverage Japanese CCG parsers
Koji Mineshima, Ribeka Tanaka, Pascual Martínez-Gómez, Yusuke Miyao and Daisuke Bekki
Proceedings of EMNLP 2016      2016年8月   [査読有り]
Learning Grammars with Universal Structural Constraints on Left-corner Parsing
Hiroshi Noji, Yusuke Miyao and Mark Johnson
Proceedings of EMNLP 2016      2016年8月   [査読有り]
Rule Extraction for Tree-to-Tree Transducers by Cost Minimization
Pascual Martínez-Gómez and Yusuke Miyao
Proceedings of EMNLP 2016      2016年8月   [査読有り]
Integrating Distributional Similarity as an Abduction Mechanism in Recognizing Textual Entailment
Pascual Martínez-Gomez, Koji Mineshima, Yusuke Miyao, Daisuke Bekki
Proceedings of DSALT: Distributional Semantics and Linguistic Theory      2016年8月   [査読有り]
Jigg: a Framework for an Easy Natural Language Processing Pipeline
Hiroshi Noji and Yusuke Miyao
Proceedings of ACL 2016 demo session      2016年8月   [査読有り]
ccg2lambda: a Compositional Semantics System
Pascual Martínez-Gómez, Koji Mineshima, Yusuke Miyao and Daisuke Bekki
Proceedings of ACL 2016 demo session      2016年8月   [査読有り]
Universal Dependencies for Japanese
Takaaki Tanaka, Yusuke Miyao, Masayuki Asahara, Sumire Uematsu, Hiroshi Kanayama, Shinsuke Mori, Yuji Matsumoto
Proceedings of LREC 2016      2016年5月   [査読有り]
Typed Entity and Relation Annotation on Computer Science Papers
Yuka Tateisi, Tomoko Ohta, Yusuke Miyao, Sampo Pyysalo, Akiko Aizawa
Proceedings of LREC 2016      2016年5月   [査読有り]
Towards Comparability of Linguistic Graph Banks for Semantic Parsing
Stephan Oepen, Marco Kuhlmann, Yusuke Miyao, Daniel Zeman, Silvie Cinková, Dan Flickinger, Jan Hajič, Angelina Ivanova, and Zdeňka Urešová
Proceedings of LREC 2016      2016年5月   [査読有り]
Challenges and Solutions for Consistent Annotation of Vietnamese Treebank
Quy T. Nguyen, Yusuke Miyao, Ha T. T. Le, Ngan L. T. Nguyen
Proceedings of LREC 2016      2016年5月   [査読有り]
左隅型解析に基づく文法の普遍性を利用した多言語教師なし構文解析
能地宏, 宮尾祐介
言語処理学会第22回年次大会      2016年3月
日本語CCGパーザに基づく意味解析・推論システムの提案
田中リベカ, 峯島宏次, Pascual Martinez-Gomez, 宮尾祐介, 戸次大介
言語処理学会第22回年次大会      2016年3月
JNL2KRシステムを用いた日本語から意味表現への変換
樫原和昭, 植松すみれ, 宮尾祐介, Chitta Baral
言語処理学会第22回年次大会      2016年3月
情報科学論文における用語の意味クラスおよび役割のアノテーション
建石由佳, 宮尾祐介, 相澤彰子
言語処理学会第22回年次大会      2016年3月
日本語メタファーコーパス作成のためのガイドライン
宮澤彬, 吉田奈央, 宮尾祐介
言語処理学会第22回年次大会      2016年3月
ロボットは東大に入れるかー代々木ゼミナールセンター模擬試験による中間評価ー
松崎拓也, 横野光, 宮尾祐介
情報処理   57(1)    2016年1月   [招待有り]
「ロボットは東大に入れるか」プロジェクト:代ゼミセンター模試タスクにおけるエラーの分析
松崎拓也,横野 光,宮尾祐介,川添 愛,狩野芳伸,加納隼人,佐藤理史,東中竜一郎,杉山弘晃,磯崎秀樹,菊井玄一郎,堂坂浩二,平 博順,南 泰浩,新井紀子
自然言語処理   23(1)    2016年1月   [査読有り]
Left-corner Parsing for Dependency Grammar
Hiroshi Noji and Yusuke Miyao
Journal of Natural Language Processing (Japan Association for Natural Language Processing)      2015年12月   [査読有り]
Paraphrase Detection Based on Identical Phrase and Similar Word Matching
Hoang-Quoc Nguyen-Son, Yusuke Miyao, and Isao Echizen
Proceedings of PACLIC 29      2015年10月   [査読有り]
Overview of CLEF QA Entrance Exams Task 2015
Anselmo Peñas, Yusuke Miyao, Álvaro Rodrigo, Eduard Hovy and Noriko Kando
CLEF2015 Working Notes      2015年9月

Misc

 
Can an AI Get Into the University of Tokyo?
IEEE Spectrum      2013年9月
人工知能
朝日新聞GLOBE   (95)    2012年9月
文意が同じかどうかがわかるコンピューターを作る
日経サイエンス   2012(5) 8-11   2012年5月
進化をつづける人工知能
Newton   2012(4) 112-117   2012年4月
嶋作一大, 原野 幸治, 浅井 祥仁, 小早川 高, 宮尾 祐介, 高木 征弘
東京大学理学系研究科・理学部ニュース   40(5) 16-18   2009年1月
「宇宙の夜明け:再電離」/「電子顕微鏡」/「ポジトロニウム」/「匂いの好き嫌い」/「セマンティック・ウェブ」/「惑星の気象」
日比谷紀之, 島田 敏宏, 宮下 精二, 宮尾 祐介, 神谷 律, 半田 利弘
東京大学理学系研究科・理学部ニュース   39(3) 12-14   2007年9月
「海洋大循環」/「有機半導体」/「相転移」/「統計的機械翻訳」/「モータータンパク質」/「銀河中心」

書籍等出版物

 
岩波データサイエンス Vol.2 (担当:自然言語の意味に対する2つのアプローチ 記号表現と分散表現)
宮尾 祐介
岩波書店   2016年3月   
数理言語学辞典
宮尾 祐介、松崎拓也 (担当:分担執筆, 範囲:計算言語学)
産業図書   2013年7月   
言語処理学事典「2.3 形式文法」「2.4 構文解析」
宮尾 祐介
共立出版   2009年12月   
言語と情報科学「3.文法理論と情報科学」
宮尾 祐介
朝倉書店   2011年7月   

講演・口頭発表等

 
マルチモーダルデータに基づく自然言語処理とインタラクション研究の接点
宮尾 祐介
学融合推進センター・育成型共同研究・学内公開セミナー「科学技術コミュニケーションの実践知理解と学融合研究」   2016年3月4日   
Fact Validation by Textual Entailment Recognition [招待有り]
宮尾 祐介
湘南会議   2014年11月   
リンク予測を用いた語学 学習用SNSの分析
江原 遥、宮尾 祐介、中川裕志
IBIS 2013   2013年11月   
Introduction to NTCIR RITE and Todai Robot Grand Challenge [招待有り]
Yusuke Miyao and Noriko Kando
CLEF 2013 QA4MRE   2013年9月   
Recognizing Textual Entailment by Inference over Algebraic Forms of Sets [招待有り]
宮尾祐介
湘南会議   2013年8月   

競争的資金等の研究課題

 
非テキストデータと接続可能なテキスト解析・推論技術の開発
科学技術振興機構: さきがけ
研究期間: 2013年10月 - 2017年3月    代表者: 宮尾 祐介
含意関係コーパスの分析に基づく自然言語の統一的形式意味論の研究
日本学術振興会: 科学研究費補助金挑戦的萌芽研究
研究期間: 2012年4月 - 2015年3月    代表者: 宮尾 祐介
情報検索のためのテキスト間関係認識に関する研究
日本学術振興会: 科学研究費補助金 基盤研究(B)
研究期間: 2010年 - 2012年    代表者: 宮尾 祐介
多言語における頑健な文法の開発および意味記述の深化
日本学術振興会: 二国間交流事業
研究期間: 2009年 - 2010年    代表者: 宮尾 祐介
文部科学省: 科学研究費補助金(若手研究(B))
研究期間: 2007年 - 2009年
意味情報が付与されたコーパスやシソーラスなどの辞書,およびこれらを利用した研究について調査を行った.Proposition Bank, NomBank, FrameNetなどは意味役割認識の研究が広く行われており,本年のCoNLL shared taskでも採用されている.一方,WordNetなどのシソーラスを用いた研究として,シソーラスの自動構築や語義曖昧性解消などが行われている.いずれの場合も,これらのリソースを直接的に利用する研究であり,これらの情報を統合して語彙意味構造などの詳細な...

社会貢献活動

 
テキストデータから未知の情報を得るマイニング技術
【司会, 講師】  国立情報学研究所  産官学連携塾  2015年5月20日
関連タスク紹介
【講師】  国立情報学研究所  ロボットは東大に入れるか2014  2014年11月
自然言語の「意味」とは何か?
【講師】  筑波大学付属駒場高等学校  筑駒SSH講演会  2014年2月
自然言語処理でデータを「知識」に変える!
【講師】  国立情報学研究所  ロボットは東大に入れるか2013 -東ロボくん、代ゼミ模試に挑戦!-  2013年11月
自然言語の意味とは何か?
【講師】  東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻  コンピュータ科学専攻講演会  2013年10月