共同研究・競争的資金等の研究課題

1995年 - 1995年

肥満細胞におけるシクロオキシゲナーゼ-2の発現

日本学術振興会  科学研究費助成事業 一般研究(C)  一般研究(C)

課題番号
07671874
体系的課題番号
JP07671874
配分額
(総額)
1,800,000円
(直接経費)
1,800,000円

実験にはmouse mastcytoma cell-34(MMC-34)を用いてシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)に関連する種々の実験を行った。まずMMC-34におけるCOX-2のmRNAの発現をみたところ、カルシウムイオノフォア刺激でmRNAが発現を認めさらにMMC-34をIgEでsensitizationしたあと抗IgE抗体で刺激すると同様にmRNAが発現することがわかってた。しかしTPA、LPSではmRNAの発現、誘導は認められなかった。次に、COX-2タンパク発現をウエスタンブロット法および免疫蛍光法でみたが、mRNAの発現と同様にカルシウムイオノフォア、抗IgE抗体刺激でその生体が認められた。さらに、肥満細胞におけるプロスタグランジン(PGs)の主生成物であるPGD_2を測定した。カルシウムイオノフォアあるいは抗IgE抗体でMMC-34を刺激すると、PGD_2合成は時間経過とともに二峰性のピークを示した。これは第一のピークはCOX-1によるもの、第二のピークCOX-2生成によるPGD_2合成と考えられた。次に、COX-2阻害について検討した。一般にCOX-2はデキサメサゾン(DEX)により阻害されるが、MMC-34でもDEXで阻害された。しかし、肥満細胞ではその阻害される部位が他の細胞で報告されているmRNAレベルではなく、タンパクレベルであった。DEXはPGD_2合成の第二のピークを阻害した。アセチルサリチル酸(アスピリン)はCOX-1もCOX-2も阻害した。さらに、各種抗アレルギー剤についても検討したが有意にCOX-2を阻害するものがなかった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07671874
ID情報
  • 課題番号 : 07671874
  • 体系的課題番号 : JP07671874