2004年7月
鎖肛に神経因性膀胱を合併した1例
小児科臨床
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- 巻
- 57
- 号
- 7
- 開始ページ
- 1669
- 終了ページ
- 1672
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)日本小児医事出版社
日齢0日の男児.出生時の診察で鎖肛を指摘された.日齢1日に高位鎖肛と診断し,人工肛門造設術を行った.術後,膀胱の拡大から腹部膨満をきたした.骨盤の3D-CTによりS1-3の癒合不全,S4-5の無形成,脊髄MRIにより脊髄のT12での途絶が明らかになった.排尿障害は,Caudal Regression Syndrome(CRS)に伴う神経因性膀胱によるものと診断された.泌尿器系の画像検索では,片腎・水腎・水尿管・膀胱尿管逆流など複雑な泌尿器系の異常も判明した.鎖肛には消化器系以外の奇形の合併も多くみられ,全身のスクーリングの重要性が示唆された.また,CRSは糖尿病母体児で多いことが知られており,母体が妊娠初期にコントロールの悪い糖尿病であった場合にも,CRSを含めたスクリーニング検査が必要だと思われた
- ID情報
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- ISSN : 0021-518X
- 医中誌Web ID : 2004262832