2016年
胸腔鏡下肺葉切除術における周術期口腔機能管理の効果に関する検討―後ろ向き研究―
日本口腔ケア学会雑誌
- 巻
- Vol.10
- 号
- No.1
- 開始ページ
- 106
- 終了ページ
- 110
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本口腔ケア学会
胸腔鏡下肺葉切除術を施行した肺癌患者における歯科医師による周術期口腔機能管理の効果を、術後合併症の観点から明らかにすることを目的に、周術期に口腔機能管理を実施した27例(男性13名、女性14名、44〜88歳、平均年齢66歳、口腔管理群)と非管理群25例(男性18名、女性7名、56〜86歳、平均年齢70歳)を、術後合併症などについて後ろ向きに比較検討した。その結果、術後肺炎は口腔管理群では認められなかったが、非管理群では4例(16%)に発症し、術後肺炎を発症した患者はいずれも、口腔衛生状態は不良であった。また、術後38度以上発熱した者は口腔管理群4名、非管理群10名で、非管理群の方が有意に多かった。術後の在院数についても、口腔管理群が9日であったのに対し非管理群では12日で、両群に有意差が認められた。
- ID情報
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- ISSN : 1881-9141
- 医中誌Web ID : 2016237094