2012年2月
成人看護の臨床における研究課題の動向と特徴 「日本看護学会論文集2010」掲載論文の分析から
目白大学健康科学研究
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- 巻
- 号
- 5
- 開始ページ
- 41
- 終了ページ
- 51
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 目白大学
専門職者である看護師が、臨床看護の場で日々直面する実践上の課題に取り組んだ経験は、一般化することで同じ看護職者への示唆を含む実績となる。各領域の取り組みがされている中で、成人看護の臨床実践に根差した研究課題に特化した分析は未だ取り組まれていない。そこで、臨床看護の取り組み成果が、多く蓄積されている日本看護協会主宰の日本看護学会各回の発表成果を社会化した「日本看護学会論文集」成人看護I・IIを選択し最新号(第41回2010年)掲載論文を分析した。その結果、成人看護I・II共に、研究の対象は、患者または患者の家族を対象にした量的研究が多く、研究は病棟で行われていることから臨床に根差した研究が活発にされていることがわかった。成人看護Iでは、診療科は救命救急が一番多く、治療経過では手術療法が多かった。成人看護IIでは、腎臓内科が一番多く、治療経過は薬物療法が多かった。他の学会に比べて、成人看護IIでは量的研究と並ぶ割合で質的研究が報告されていたことは、臨床看護のケースを直接扱っている研究の傾向として見出され、臨床看護における近年の課題が見出せた。これらの結果をふまえ、今後成人看護学のカリキュラム検討につなげていく。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1882-7047
- 医中誌Web ID : 2012329167