2011年7月
道央地域における秋まき小麦「きたほなみ」の高品質安定栽培法
北農
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- 巻
- 78
- 号
- 3
- 開始ページ
- 299
- 終了ページ
- 304
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 北海道農事試驗場北農會
過繁茂や倒伏を避けつつ、子実タンパク含有率を基準値内におさめる「きたほなみ」に対する起生期以後の肥培管理法を、道央地域において検討し、以下の結果を得た。 (1)起生期に道央地域の小麦圃場には60cm深までに約4kg/10aの硝酸態窒素が含まれている。これと起生期以後の窒素追肥量との和は、収穫期の窒素吸収量と有意な正の相関関係にあったが、硬盤層の有無等の影響を受け、半数しか±2kg/10a以内の精度で予測できないので、起生期無機態窒素診断は道央地域に適応できなかった。 (2)標準窒素施肥体系4-6-0-4(基肥-起生期-幼形期-止葉期kg/10a)において、倒伏を回避し、適正な生育・収量を確保できる起生期茎数の範囲は800~1,300本/m2であった。 (3)起生期茎数が800本/m2未満の場合には幼形期に最大4kg/10a程度増肥する。一方、茎数1,300本/m2以上の場合には、起生期4kg/10a程度の減肥で倒伏は改善されたが、その効果は限定的であった。茎数過剰よりは不足時の方が施肥による生育制御の余地が大きかった。 (4)台地土は、地力が低く倒伏がほとんど発生しないため、起生期茎数が1,300本/m2未満の場合には4-6-4-4の窒素施肥体系が適当であった。 (5)以上の施肥体系に従い追肥している場合、出穂期の第2葉の葉色が50以上では開花期以後の尿素葉面散布は不要である。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/40019038912
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00348744
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/11283836
- URL
- https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010814785 本文へのリンクあり
- ID情報
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- ISSN : 0018-3490
- CiNii Articles ID : 40019038912
- CiNii Books ID : AN00348744