看護実習における実習ユニフォームの汚染度を洗濯法の違いにより細菌学的に明らかにすることを目的に、基礎看護学実習を履修した学生20名(受け持ち患者にMRSA保菌者はおらず)を対象にユニフォームの洗濯状況についてアンケート調査を行うとともに、細菌学的評価として、実習1日目(第1週初日)および5日目(第2週初日)のユニフォーム着用前後などに、一般細菌およびMRSAの培養、コロニー数算出を行った。その結果、学生は8日間の実習中に平均4.1回ユニフォームの洗濯をしており、一般衣類と一緒に洗濯した群(全体の65%)では、ユニフォームのみを洗濯した群と比べ、一般細菌のコロニー数が有意に多かった。一般細菌のコロニー数は、1日の実習で着用前に比べ、後胸部、ポケット、ズボンの裾で増加傾向を示した。また、MRSAは、1日の実習で着用前と比べ、コロニー数が有意に増加していた。