2019年4月 - 2022年3月
小児における向精神薬使用の安全性評価の推進
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
株式会社JMDCが保有する健康保険組合のClaims Databaseに基づいて、小児における注意欠如・多動性障害(ADHD)に対する治療薬であるメチルフェニデート徐放錠:OROS-MPH、アトモキセチン;ATX)と心血管系疾患リスクとの関連を推定することを目的に、7,773人の小児を対象とした後ろ向きコホート研究を実施してきた。これまでに、心筋梗塞、脳卒中、不整脈、高血圧症などをアウトカムとするCOX比例ハザードモデル解析によって、ADHD治療薬処方群における心血管系イベントのリスクが高値であったことなどを明らかにした。更に、アウトカムの一つである不整脈の重症度を考慮した感度解析を行い、対象者数が減少したものの、いずれの感度解析においてもハザード比の点推定値は1を超えており、ADHD治療薬処方群で不整脈と正に関連していた。
株式会社Medical Data Visionが保有するDPC病院のAdministrative Databaseに基づいて、てんかんの小児外来患者(0~17歳)に対する抗てんかん薬の処方動向を評価した。女児では、バルプロ酸とカルバマゼピンがそれぞれ37.9%から26.8%、24.8%から15.8%に減少し、逆にレベチラセタムの処方の割合は6.4%から28.2%に増加していた。男児では、バルプロ酸とカルバマゼピンがそれぞれ36.6%から32.2%、26.4%から16.9%に減少し、レベチラセタムの処方比率は5.6%から23.0%に増加していた。全体としてバルプロ酸とカルバマゼピンの処方割合は減少し、レベチラセタムの処方割合が増加していた。日本の小児てんかん外来患者における抗てんかん薬処方の傾向は、より最近に発売された抗てんかん薬にシフトしていることが明らかとなった。
株式会社Medical Data Visionが保有するDPC病院のAdministrative Databaseに基づいて、てんかんの小児外来患者(0~17歳)に対する抗てんかん薬の処方動向を評価した。女児では、バルプロ酸とカルバマゼピンがそれぞれ37.9%から26.8%、24.8%から15.8%に減少し、逆にレベチラセタムの処方の割合は6.4%から28.2%に増加していた。男児では、バルプロ酸とカルバマゼピンがそれぞれ36.6%から32.2%、26.4%から16.9%に減少し、レベチラセタムの処方比率は5.6%から23.0%に増加していた。全体としてバルプロ酸とカルバマゼピンの処方割合は減少し、レベチラセタムの処方割合が増加していた。日本の小児てんかん外来患者における抗てんかん薬処方の傾向は、より最近に発売された抗てんかん薬にシフトしていることが明らかとなった。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K07213
- 体系的課題番号 : JP19K07213