2016年2月
手術加療を行った顔面神経鞘腫の検討
Facial Nerve Research
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- 巻
- 35
- 号
- 開始ページ
- 121
- 終了ページ
- 123
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本顔面神経学会
顔面神経鞘腫と診断し外科的切除を行った6例(男性2例、女性4例、34〜71歳)について検討した。初発症状は難聴が3例と最も多く、顔面痙攣、顔面麻痺、ふらつきが各1例ずつであった。腫瘍の発生部位は内耳道1例、膝部・迷路部2例、水平部3例、垂直部3例、耳下腺部1例であった(重複あり)。手術は全例全摘出に加え、1例を除き神経再建を行った。また、伝音難聴を認めた2例は伝音再建も行った。アプローチは腫瘍が側頭骨内にとどまっていた2例は経乳突法、側頭骨外へ進展していた例では経乳突法に加え経中頭蓋窩法あるいは頸部外切開を施行した。また、2例は経中頭蓋窩法のみであった。神経再建に用いた神経は、腓腹神経が4例、大耳介神経が1例であった。術後の麻痺スコアはいずれも20点前後までの回復であった。膝神経節から発生した顔面神経鞘腫に対し、経中頭蓋窩法で摘出した71歳女性症例を提示した。
- ID情報
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- ISSN : 0914-790X
- 医中誌Web ID : 2016396242