論文

2007年9月

【触法精神障害者のアセスメントと治療】 指定入院医療機関における対象行為についての話し合いの実際

臨床精神医学
  • 熊地 美枝
  • ,
  • 高崎 邦子
  • ,
  • 佐藤 るみ子
  • ,
  • 宮本 真巳

36
9
開始ページ
1153
終了ページ
1161
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)アークメディア

指定入院医療機関への入院のきっかけとなった他害行為(対象行為)について看護師と対象者との話し合いの実際、話し合いの後の看護師の認識の変化、看護師からみた話し合いへの対象者の反応について明らかにすることを目的とした。診療録の後方視的調査と24名の看護師への半構成的面接によってデータ収集を行い、質的・帰納的分析を行った。初回の話し合いは入院当日が大部分を占めた。看護師の多くは、対象行為についての話し合いを実際に体験することによって、話し合いの実施に問題がないことが確認でき、話し合いの継続ができた。対象者は、「対象行為を現実的に受け止める」「対象行為と病気との関連を認識する」「対象行為への後悔や反省」「被害者への共感性の深化」という4局面に沿って内省を深めていく過程が示唆された。

ID情報
  • ISSN : 0300-032X
  • 医中誌Web ID : 2007345774

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