2018年4月 - 2023年3月
肥満感受性遺伝子群の網羅的なエピゲノム解析による肥満発症・進行メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
肥満感受性遺伝子領域を対象としたDNAメチル化と肥満の発症・進行との関連性を検討するため、ヒト白色脂肪前駆細胞を用いて肥満に関する形質と関連が報告されている遺伝子を対象として、上流に存在するCpG領域を次世代シーケンサーMiSeq(ターゲットバイサルファイトシーケンス)にて解析した。肥満感受性遺伝子は、GWAS Catalog(https://www.ebi.ac.uk/gwas/)を参照してP値が10E-20未満の遺伝子を対象とした。特定のCpG領域についてメチル化レベルに有意な差がみられ、皮下脂肪細胞の分化段階で異なる事を見出した。
感受性遺伝子に着目したメチル化解析と遺伝子発現解析、さらにリピドーム解析の統合による新たな解析法を確立するため、脂質の抽出方法を検討した。
リピドーム解析は、総脂質をBligh and Dyer法で抽出し、Orbitrap質量分析計と脂質自動同定ソフトウェア(Lipid Search)を用いて網羅的に変動する脂質種を同定した。MetaboAnalystソフトウェア(https://www.metaboanalyst.ca/home.xhtml)で解析を行い、多くの脂質種を同定することに成功した。
その結果、脂肪蓄積が進むにつれ、様々な脂質種の蓄積レベルが変動することを詳細に明らかにすることができた。解析結果については論文に投稿した。
さらに脂質の抽出工程で、低分子(核酸、糖類、アミノ酸など)についても抽出する方法を確立した(メタボロミクス解析)。脂肪細胞の分化段階をメチル化解析・遺伝子発現解析・リピドーム解析・メタボロミクス解析し、結果を統合することで、肥満の進行メカニズムの解明に役立つと考えられる。
感受性遺伝子に着目したメチル化解析と遺伝子発現解析、さらにリピドーム解析の統合による新たな解析法を確立するため、脂質の抽出方法を検討した。
リピドーム解析は、総脂質をBligh and Dyer法で抽出し、Orbitrap質量分析計と脂質自動同定ソフトウェア(Lipid Search)を用いて網羅的に変動する脂質種を同定した。MetaboAnalystソフトウェア(https://www.metaboanalyst.ca/home.xhtml)で解析を行い、多くの脂質種を同定することに成功した。
その結果、脂肪蓄積が進むにつれ、様々な脂質種の蓄積レベルが変動することを詳細に明らかにすることができた。解析結果については論文に投稿した。
さらに脂質の抽出工程で、低分子(核酸、糖類、アミノ酸など)についても抽出する方法を確立した(メタボロミクス解析)。脂肪細胞の分化段階をメチル化解析・遺伝子発現解析・リピドーム解析・メタボロミクス解析し、結果を統合することで、肥満の進行メカニズムの解明に役立つと考えられる。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K06179
- 体系的課題番号 : JP18K06179
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
2-
Data in Brief 108245-108245 2022年5月 査読有り筆頭著者