共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

ミュオンスピン緩和・回転法による鉄合金の水素拡散・捕獲と水素脆性の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H02037
体系的課題番号
JP20H02037
配分額
(総額)
11,960,000円
(直接経費)
9,200,000円
(間接経費)
2,760,000円

鉄鋼の水素脆化は長年研究されているが、まだ未解決である。本研究は、正ミュオンが物質中で擬似水素としてふるまうので、鉄鋼中の拡散トラップが主要合金元素によっていかに影響を受けるかを調べるものである。鉄合金への水素の溶解度は非常に小さいのでその拡散過程を調べる微視的な手段は存在しなかった。国内のミュオン実験施設J-PARC MUSEにおける我々の今までの実験結果から、スピン偏極正ミュオンを用いる新手法が鉄希薄合金中の水素拡散研究に有効であることが明らかになり、鉄鋼の水素脆化理解の助けになることがわかった。その結果は、2022年3月に開催された日本物理学会で「鉄希薄合金中の正ミュオンの拡散・捕獲のミュオンスピン縦緩和法による研究ー鉄鋼水素脆性理解にむけて」と題し発表した。第一原理計算による計算結果と比較して解釈が試みらえている。鉄鋼中の主要合金元素と水素との相互作用、合金元素が局所的にもたらすひずみ場が水素の拡散に大きく影響することもはじめて明らかになった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H02037
ID情報
  • 課題番号 : 20H02037
  • 体系的課題番号 : JP20H02037

この研究課題の成果一覧

論文

  1

講演・口頭発表等

  2