2019年5月
口腔内異常感症に対する半夏厚朴湯の効果
痛みと漢方
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- 巻
- 29
- 号
- 開始ページ
- 103
- 終了ページ
- 107
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本疼痛漢方研究会
当科では口腔内異常感症に対する第一選択薬として抗うつ薬や抗不安薬を使用し、これらの薬剤が奏効しない場合や副作用で中止した場合は、咽喉頭異常感症への効果が報告される半夏厚朴湯を投与している。今回、口腔内異常感症に対する半夏厚朴湯の効果を検討した。対象は2012年〜2018年で口腔内異常感症と診断した患者で、半夏厚朴湯(TJ-16(7.5g、分3/日)28日間以上、単独投与した26例とした。改善の評価方法はカルテ記載等を元にCGIスコアにより8段階に分類した。全体の改善率を算出後、精神疾患、合併症別、男女比、年齢、病悩期間、前治療の各項目別でも改善率を解析した。改善率は23%と低いものの、口腔内異常感症と咽喉頭異常感症を併発した7例では4例で改善を認めた。改善群では病悩期間が有意に短かった(p<0.05)。咽喉頭異常感症を併発する口腔内異常感症に対して、半夏厚朴湯は有効な治療法になり得ると考えられた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0916-7145
- 医中誌Web ID : 2019235646