2019年7月
下顎角部に発生した奇形様嚢胞の1例
日本口腔外科学会雑誌
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- 巻
- 65
- 号
- 7
- 開始ページ
- 479
- 終了ページ
- 483
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本口腔外科学会
症例は17歳女性で、8歳頃に発熱した際に左側下顎角部の腫脹を認め、解熱後も残存していたが放置していた。14歳ごろから徐々に増大を自覚しており当科を紹介受診した。画像所見から脂肪腫または類皮嚢胞と診断し、全身麻酔下で経皮的に病変の摘出術を施行した。病変は耳下腺下極の内側に入り込んでおり、周囲耳下腺組織からの剥離は一部でやや困難であったが一塊として摘出した。術後6年6ヵ月間経過観察を行っていたが、再発所見を認めないため経過観察を終了とした。病理組織学的所見では大小2個の嚢胞腔を認め、いずれの嚢胞も内腔面は皮膚表皮様の基底線の平坦な重層扁平上皮で被覆されており、線維性組織から成る難胞壁はおおむね薄く、二つの嚢胞間部は肥厚していた。奇形様嚢胞との病理組織学的診断を下した。
- ID情報
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- ISSN : 0021-5163
- 医中誌Web ID : 2019350379