1998年4月
歩行運動および採食負荷条件下における育成牛の熱産生量と心拍数との関係
Anim Sci Technol
- ,
- 巻
- 69
- 号
- 4
- 開始ページ
- 387
- 終了ページ
- 391
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.2508/chikusan.69.387
- 出版者・発行元
- Japanese Society of Animal Science
ウシの熱産生量の心拍数に対する回帰式において,採食と運動という異なる負荷条件下でウシの熱産生量と心拍数を測定し,それぞれ回帰式を求め比較検討した.ホルスタイン種雌育成牛5頭を供試した.採食負荷については配合飼料を500gずつ3,000gまで給与し,運動負荷については,毎分6.7mから40mの異なる速度でトレッドミル上でウシを歩行させ,それぞれの条件下で熱産生量と心拍数を測定した.熱産生量の心拍数に対する回帰は,いずれの負荷の場合も有意であり,相関係数はいずれの個体についても運動負荷の場合が採食負荷の場合よりも高かった.熱産生量の心拍数に対する回帰式の回帰係数については,採食負荷と運動負荷の間で有意差は認められなかった.また,回帰定数にっいては,採食負荷と運動負荷の間で,2頭には有意差が認められなかったが,3頭には有意差が認められた.この結果,回帰係数は2つの負荷の間で併合できるものの,回帰直線については,その併合を確認できなかった.また,2つの負荷条件下において求めた回帰式より得られた推定値に無視できない大きさの差が生じた個体が存在した.これは採食負荷のかけ方にも原因があると考えられ,回帰式を求める際には実際の場面を想定した負荷をかける必要があると考えられた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2508/chikusan.69.387
- ISSN : 0918-2365
- J-Global ID : 200902169594029565
- CiNii Articles ID : 10021726474
- CiNii Books ID : AN00195188