生息場による河川環境評価の必要性ならびに社会的背景を論じるとともに，生息場研究の歴史と概要について取りまとめた。土砂移動や流況の変動が活発でかつ生物多様性が高い日本の河川は，生息場の動的な様式と生物群集の対応関係を追究する上で有利な条件にあり，撹乱による土砂供給・浸食・堆積の過程による生息場の形成・維持過程を追究することが望まれる．