MISC

2019年12月

経過観察中にBH4療法を開始した軽症高フェニルアラニン血症の一例

日本マス・スクリーニング学会誌
  • 原 圭一
  • ,
  • 但馬 剛
  • ,
  • 南 花枝
  • ,
  • 吉井 千代子
  • ,
  • 濱崎 考史
  • ,
  • 新宅 治夫

29
3
開始ページ
257
終了ページ
262
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本マススクリーニング学会

軽症高フェニルアラニン血症(HPA)は通常無症状であり、ガスリー法からタンデムマス法への移行後、新生児マススクリーニングでの発見頻度上昇が推測される。テトラヒドロビオプテリン(BH4)欠損症を除外してフェニルアラニン水酸化酵素(PAH)欠損症と診断したのちは、治療を要するレベルのフェニルアラニン高値を呈することがないか、慎重に経過観察を行う必要がある。今回、感染症罹患を契機に血中フェニルアラニン値が14.6mg/dLまで上昇したHPA症例を経験した。BH4・1週間投与試験を行った。実施時のPhe値が低く判断は難しかったが、1歳5ヵ月時よりBH4療法を導入した。遺伝子診断ではフェニルケトン尿症古典型症例で報告のあるPAH遺伝子変異を片アレルに同定した。3歳5ヵ月時の発達検査に異常は認めていない。一過性の血中フェニルアラニン上昇であっても中枢神経系の発達への悪影響は否定できず、治療導入をためらうべきではないと考える。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 0917-3803
  • 医中誌Web ID : 2020138112

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