2006年4月
更年期女性の更年期症状(SMI得点)と心理社会的要因との関連 生きがい感,夫婦関係,Health Locus of Controlに着目して
母性衛生
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- 巻
- 47
- 号
- 1
- 開始ページ
- 143
- 終了ページ
- 152
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (公社)日本母性衛生学会
研究目的は,更年期女性を対象にして生きがい感,夫婦関係満足感およびHLOC(Health Locus of Control)と更年期症状との関連を明らかにすることである.40〜60歳の女性1,179名を対象に,自記式質問紙を配布し,郵送で59.5%を回収した.全対象者(N=528)をSMI得点により更年期症状の発現割合を比較し,更年期症状の程度が顕著に現れている中核群(N=134)を抽出した.この中核群について,SMI得点により区分した更年期症状の程度(「問題なし群」「軽症群」「重症群」)と心理社会的要因との関連をみた.その結果,以下のことが明らかとなった. 1)本研究の中核群の年齢層である42〜57歳の女性は,閉経に伴う生理的症状の発現頻度が高い. 2)生きがい尺度得点は,「問題なし群」のほうが「重症群」に比べ有意に高かった. 3)夫婦関係満足尺度得点は,「問題なし群」のほうが「重症群」に比べ有意に高かった. 4)JHLC得点は,3群間で有意差はみられなかった. 5)仕事やりがい得点は,「問題なし群」のほうが「重症群」に比べ有意に高かった.これらの結果は,更年期症状には従来から指摘されていた内分泌変動以外に,心理社会的因子である「生きがい感」「夫婦関係満足感」や「仕事やりがい」も関与していることが示唆された(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0388-1512
- 医中誌Web ID : 2006159615
- CiNii Articles ID : 110004788437
- CiNii Books ID : AN0022863X