共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

PJDを応用した機能性フッ素化アパタイト成膜による新規予防填塞法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
18K17094
体系的課題番号
JP18K17094
配分額
(総額)
3,510,000円
(直接経費)
2,700,000円
(間接経費)
810,000円

パウダージェットデポジション(PJD)法は、東北大学大学院歯学研究科の佐々木啓一、工学研究科の厨川常元らが開発した、精密加工分野にて用いられる機械除去加工(アブレイシブジェット加工:AJM)を応用し、常温・常圧下でハイドロキシアパタイト(HA)粒子を噴射し、接着性材料を介さず歯面に直接的にHA成膜を行う技術である。近年の超高齢社会に伴い、高齢者の根面う蝕罹患率が増加しており、この根面う蝕予防として本PJD法の応用を検討した。HA粒子にフッ素徐放性を付与したフッ素化アパタイト粒子をPJD法にて噴射することで、う蝕予防効果が期待できることが本研究の目的である。
平成30年度では、FHA粒子の合成と、最適噴射条件の確立に成功した。FHA粒子は酢酸カルシウム溶液とリン酸水素ナトリウム溶液を拡販させ、カウンタジェットミルと分級機エルボージェットにて粒子形態とすることに成功した。粒子形態確立後には、SEM、XRD、EDXで形態および組成分析を実施した。噴射条件の確立では、合成したFHA粒子がPJDノズルに目詰まりする現象が認められたが、耳鼻科・頭頸部外科用内視鏡カメラを用いてノズルとホース内の粒子流動を観察し、コンピュータシミュレーションでも流動解析を行うことで、空気圧0.5kPa、粒径3.14マイクロメートル、噴射距離:歯面から5cmの条件下で装置内の目詰まりが生じず、効率的にFHA成膜可能であることが明らかとなった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K17094
ID情報
  • 課題番号 : 18K17094
  • 体系的課題番号 : JP18K17094