講演・口頭発表等

1994年7月

Exploring the Notion of SOURCE in the Japanese Postposition YORI

11th New Zealand International Conference on Asian Studies
  • KIKUCHI Atsuko

Clack & Carpenter(1989)は第一言語取得のデータをもとにsource(原点、起点)という認知的概念が生得的に存在するのではないかと論じている。第一言語取得の段階で現れるfromの間違った用法の中にはfromを比較の基準に使った用法が見られる(*This ear is bigger from that ear)。この用法は日本語の「より」の用法と似ている。「より」も上代においてはfromのように広く起点を示す用法があった。第一言語取得の発達段階と語彙の歴史的発展を比べると人間の基本的認知的概念が伺える。