2018年3月
医療施設で発生する音の快・不快評価 音源の確信は音の感じ方に影響するか?
北海道公衆衛生学雑誌
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- 巻
- 31
- 号
- 2
- 開始ページ
- 77
- 終了ページ
- 84
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 北海道公衆衛生学会
医療施設で発生する音に対する快・不快の評価と、その音が何であるかを確信している程度(音確信度)がどのように関係しているか、およびこの音確信度に影響する要因について明らかにし、今後の医療施設等での音環境への配慮に対して示唆を得ることを研究目的とした。対象者は20歳以上の学生23名で、疑似病室内で20種類の音を再生し、各音に対する快・不快評価、その音が何だと思うか、音確信度、音を聞いた経験の有無について調査した。その結果、音確信度が高い方が快い傾向にある音と、音確信度が高い方が不快な傾向にある音があった。音を聞いた経験があることは音確信度を向上させ、音の種類について事前にまとめて説明することは音確信度を高めず、むしろ低下させる場合があった。音の正答率と音確信度には有意に正の相関があった。以上のことより、医療施設で発生する音の種類によって、配慮方法を使い分けることが重要と示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0914-2630
- 医中誌Web ID : 2018236935