共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

患者フレンドリーな核酸医薬を実現する核酸経口剤化技術の新規基盤構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H03393
体系的課題番号
JP19H03393
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
17,420,000円
(直接経費)
13,400,000円
(間接経費)
4,020,000円
資金種別
競争的資金

分子標的薬として近年、核酸医薬の有効性が示されつつあり、臨床化される薬剤も出現してきた。一方で、核酸医薬はその全てが注射薬であり、投与時の痛みとともに、重度の注射部位反応が問題となっており、安全性・低侵襲性・利便性に立脚した経口薬の開発が望まれている。本研究においては、申請者の専門である家族性高コレステロール血症(FH)ホモ接合体を対象疾患として、より安全で使いやすい、経口型核酸医薬の新規基盤を構築することを目的とする。
本年度は、1)経口投与に適した核酸医薬の設計、2)核酸への接合用リガンドの合成、3)In vitro薬物腸透過性評価と吸収促進分子の最適化、4)腸溶性カプセルの作成と耐久性の検討、を実施項目として計画した。
実際に、1)肝初回通過効果を引き出すための肝指向性リガンドの修飾や腸管吸収を促すとされる脂溶性分子を修飾した核酸医薬を設計し、まずは2)肝指向性リガンドの合成を行った。また、3)核酸医薬品の腸管吸収を評価するためのヒト結腸癌由来の細胞株Caco-2を用いたin vitroの実験系を構築し、既存の吸収促進分子の中から核酸の膜透過を促進するのに適したものの選定を行った。4)マウスで使用可能な大きさの腸溶性カプセルを試作し、着色料を溶解した水溶液を封入したものについて酸耐久性の評価を行った。その結果、腸溶性カプセルとしての性質は確認でき、次年度に続く動物試験に応用可能であると判断された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H03393
ID情報
  • 課題番号 : 19H03393
  • 体系的課題番号 : JP19H03393