2018年4月 - 2021年3月
次世代糖鎖連結光感受性物質を用いた新規光線力学的医療の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
超高齢化社会を迎える本邦では、低侵襲癌治療として光線力学的療法 (PDT)の開発が期待されている。既存PDTの抗腫瘍効果および腫瘍集積性を高めるべく、究極の生体適合分子である「糖」が癌細胞へ高効率に取り込まれる性質を応用し糖鎖連結光感受性物質を開発してきた。グルコース、 マンノース、マルトトリオースなどの単糖・多糖結合光感受性物質による優れた抗腫瘍効果、抗腫瘍免疫誘導能および蛍光腫瘍イメージング効果を報告してきた。さらに改良を加え、不安定であった糖鎖部分をアセチル基で保護することにより、より安定した抗腫瘍効果を発揮しうる新規糖鎖連結光感受性物質の開発(Aクロリン)に成功した。平成30年度では新規開発光感受性物質を用いて下記実験を行い評価した。
各種癌細胞株(ヒト食道癌細胞株、ヒト胃癌細胞株、ヒト大腸癌細胞株)に濃度別のAクロリンを投与し、4時間共培養を行う。その後、660nmのLEDライト(Optocode社製)を照射しPDTを施行。24時間後にCCK-8、マイクロプレートリーダで生存細胞を測定しIC50を算出し、臨床で使用されているTalaporfin(TS)とPDT効果を比較検討した。蛍光マイクロプレートリーダ (Gemini EM、 Molecular Devices)、FACS Cant II (BD Biosciences)を用いて食道癌、胃癌、大腸癌細胞への薬剤取り込みを測定し、癌細胞特異性、選択性を解析し、Talaporfinと比較検討した。共焦点レーザー顕微鏡 (Nikon A1 confocal system) を用いて、薬剤の細胞内局在を検討した。マーカーとしてはMitoTracker Green、ER-Tracker Green、 LysoTracker Green、NBD C6-ceramide (Invitrogen)を使用した。
各種癌細胞株(ヒト食道癌細胞株、ヒト胃癌細胞株、ヒト大腸癌細胞株)に濃度別のAクロリンを投与し、4時間共培養を行う。その後、660nmのLEDライト(Optocode社製)を照射しPDTを施行。24時間後にCCK-8、マイクロプレートリーダで生存細胞を測定しIC50を算出し、臨床で使用されているTalaporfin(TS)とPDT効果を比較検討した。蛍光マイクロプレートリーダ (Gemini EM、 Molecular Devices)、FACS Cant II (BD Biosciences)を用いて食道癌、胃癌、大腸癌細胞への薬剤取り込みを測定し、癌細胞特異性、選択性を解析し、Talaporfinと比較検討した。共焦点レーザー顕微鏡 (Nikon A1 confocal system) を用いて、薬剤の細胞内局在を検討した。マーカーとしてはMitoTracker Green、ER-Tracker Green、 LysoTracker Green、NBD C6-ceramide (Invitrogen)を使用した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K15758
- 体系的課題番号 : JP18K15758