論文

2020年1月

消化器癌脳転移に対する定位照射の治療成績

定位的放射線治療
  • 斎藤 紘丈
  • ,
  • 中野 智成
  • ,
  • 押金 智哉
  • ,
  • 太田 篤
  • ,
  • 阿部 英輔
  • ,
  • 海津 元樹
  • ,
  • 青山 英史

24
開始ページ
73
終了ページ
79
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本定位放射線治療学会

定位放射線治療を受けた消化器癌(胃、小腸、大腸、肝臓、胆、膵)からの脳転移患者の治療成績について検討した。25名の消化器癌脳転移患者が当科を受診し、生存期間中央値は5.1ヵ月であった。25名のうち定位照射を施行されたのは5人(男性4人、女性1人、中央値77歳)で、原発巣は肝臓4人、直腸1人であった。初診時の病期はstage Iが1人、stage IIIが4人、不明が1人であり、4人が脳転移診断時に頭蓋外転移をすでに有していた。治療方針は定位照射単独が3人、定位+全脳照射が1人、定位+全脳照射+手術が1人であった。定位照射の線量分割は22Gy/1回が5病変、28Gy/4回が2病変、32Gy/4回が2病変、30.4Gy/4回が1病変であった。定位照射後の一次治療効果判定はPDが3人、制御が1人、体幹部転移の増大のため未評価が1人であった。適切な画像フォローアップおよび体幹部転移のコントロールを改善することが予後改善につながる可能性があると考えられた。

ID情報
  • ISSN : 1342-9930
  • 医中誌Web ID : 2021239143

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