MISC

2019年2月

患者立脚型評価を用いた橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定の手術成績 成績良好群と不良群の比較

日本手外科学会雑誌
  • 友利 裕二
  • ,
  • 南野 光彦
  • ,
  • 高井 信朗

35
5
開始ページ
1032
終了ページ
1038
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本手外科学会

橈骨遠位端骨折の手術成績に関する評価基準として,医療者側評価と患者立脚型評価が知られている.今回著者らは,AO分類A, C型骨折に対して掌側ロッキングプレート固定(VLP)を行った症例において,患者立脚型評価を行い,成績良好群と不良群について比較検討を行なった.対象は2009年から2017年までの症例のうち,術後6ヵ月以上経過観察可能で,DASH-JSSH, Hand20質問票の記載が得られた43例43手である.既に報告されている健常者の平均点(DASH-JSSH平均点10.1点,Hand20平均点1.2点)を基準として,DASH-JSSH, Hand20各々に対して,平均点以下の症例(成績良好群)と,平均点を越える症例(成績不良群)の2群に分け,項目別に有意差検定を行った.DASH-JSSH, Hand20共に成績不良群は成績良好群と比較して疼痛,手関節を捻る動作,重い物を持つ動作,重労働に関する項目で点数が高かった.また,症状としては動作時の手関節尺側部痛,前腕尺側部の違和感,力が入りにくいなどの訴えがみられた.(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 2185-4092
  • 医中誌Web ID : T415370042

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