論文

査読有り
2019年6月

熱化学水素製造法における硫酸分解ガス環境下を模擬した新たな腐食試験装置の開発

材料と環境
  • 広田 憲亮
  • ,
  • 笠原 清司
  • ,
  • 岩月 仁
  • ,
  • 今井 良行
  • ,
  • 大橋 弘史
  • ,
  • Yan X. L.
  • ,
  • 橘 幸男

68
6
開始ページ
137
終了ページ
142
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.3323/jcorr.68.137

配管内の硫酸流量、装置内での硫酸分解反応の発生、炉心管内の温度分布を把握するために、新たに高温硫酸分解ガスの腐食試験装置を製作した。その上で、超音波流量計を用いて硫酸溶液の流速を常時測定した。結果として、試験装置の入口のSO$_{3}$濃度は、高温ガス炉水素コージェネレーションシステム(GTHTR300C)を想定した水素製造プラントでの硫酸分解器入口のSO$_{3}$濃度とほぼ同等あった。一方で、試験中に出口側のすりあわせ部からは硫酸の漏れが発生した。そこで、流体解析により出口側すりあわせ部の温度分布を調査し、出口側配管から0.05m以上離れた位置では継手部の温度がフッ素継手グリスを使用するのに十分低い温度となることが明らかとなった。実際に改良された炉心管を製作し、出口側のすりあわせ部で再度温度を測定した。その結果、ジョイントグリースの温度限界を下回る温度であり、流体解析における温度分布とほぼ同様となっていた。その後、これまで硫酸の漏洩は発生していない。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.3323/jcorr.68.137
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5065595
ID情報
  • DOI : 10.3323/jcorr.68.137
  • ISSN : 0917-0480

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