Al-Zn-Mg合金の水素トラップと擬へき開破壊
18the International Conferece on Aluminum Alloys (ICAA18)
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- 開催年月日
- 2022年9月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- 日本
7xxx系合金は、析出硬化の主要な合金元素としてZnとMgを含む高強度Al合金である。これらの合金では、ごく一部の溶存水素が「擬へき開」破壊と呼ばれる異常な脆性破壊を起こすことが分かっている。本研究では、高強度Al-Zn-Mg合金の水素脆化に着目し、水素の平衡分配を推定した。実験観察と電子状態計算を組み合わせた理論モデルにより、Al合金の準劈開破壊に関連する前例のない水素脆化機構を探索した。第一原理計算により、空孔,刃状/らせん転位,粒界,$\eta$-MgZn$_{2}$析出物などの様々な欠陥構造と水素との結合エネルギーを評価した。その結果、界面が完全にコヒーレントで界面周辺の自由体積が小さいにもかからわらず、Al-MgZn$_{2}$界面の結合エネルギーは粒界や空孔の結合エネルギーよりも大きいことがわかった。そこで、界面における凝集エネルギーと占有率の関係を評価した。水素の分配を総合的に検討することにより、Al-Zn-Mg合金の水素による擬へき開破壊のメカニズムを発見した。