2007年
面接者の態度が被面接者の瞬目と心拍に与える影響
仁愛大学研究紀要
- 巻
- 6
- 号
- 開始ページ
- 31
- 終了ページ
- 39
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 仁愛大学
本研究の目的は,面接場面において,面接者の態度の違いが,被面接者の瞬目および心拍に与える影響を検討することであった.被験者は,大学生の男子10名と女子10名,計20名であった.面接者は,20歳から22歳の女性3名であった.実験条件として,面接者の態度によって好意的条件と非好意的条件の2条件を設定した.好意的な面接者は被験者の方を見てあいづちをうったりうなずいたりしたが,好意的でない面接者は被験者の方をまったく見ず,あいづちやうなずきもしなかった.被験者は,2名の異なる面接者によって,それぞれの条件の面接を1回ずつ受けた.面接中の被験者の瞬目および心拍は,ポリグラフシステムによって記録された.また,面接中の感情状態が面接後に評定された.その結果,瞬目は面接者の態度が好意的でない時に時間経過とともに増加し,好意的な面接では減少した.なお,心拍については面接条件による差が見られなかった.面接中の感情状態は,好意的でない面接中の方がより否定的なものであった.本研究により,瞬目が対人場面における有効な生理指標であることが示唆された.
- リンク情報
- ID情報
-
- ISSN : 1347-7765
- CiNii Articles ID : 110006966823
- CiNii Books ID : AA11819443