2021年4月 - 2026年3月
統合失調症死後脳淡蒼球におけるストレス応答分子に着目した多階層的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
統合失調症の病態解明を目的とした最近の一連の画像研究は疾患群における淡蒼球の左側優位な体積増加を報告している。淡蒼球は頭部外傷や低酸素などの物理的ストレッサーに対して感受性が高いことから、統合失調症における淡蒼球体積増加は胎生期から発症に至るまでの脳の物理的・化学的・生物学的ストレッサーに対する応答の履歴を他領域よりも鋭敏に反映している現象であると考えた。この考えに基づき、統合失調症患者群と対照群の死後脳を比較して遺伝子発現レベル、タンパク質発現レベル、代謝産物レベル、組織学レベルで主にストレス応答に関与する分子に着目して解析する。
令和3年度は死後脳淡蒼球を用いて次世代シーケンサーによるmRNA発現解析を計画していたが、統合失調症例に関して mRNA のシーケンシングが完了した。これに対応する健常コントロールについては新潟大学脳研究所より提供を受けることで既にサンプルの選定等が進んでいるが、サンプリングには実際に立会い部位の確認を行うことを計画している。令和3年度はコロナ禍のため新潟大学に赴くことができなかったが、出張が可能となり次第サンプリングとmRNAシーケンシングを行う準備ができている。
治療抵抗性統合失調症に対して唯一効果があるとされるクロザピンについては DRD2などのモノアミン受容体以外にも薬理学的な標的があると考えらていたが、プロリンロッド法を用いてこれをスクリーニングし、結果を論文投稿した。
令和3年度は死後脳淡蒼球を用いて次世代シーケンサーによるmRNA発現解析を計画していたが、統合失調症例に関して mRNA のシーケンシングが完了した。これに対応する健常コントロールについては新潟大学脳研究所より提供を受けることで既にサンプルの選定等が進んでいるが、サンプリングには実際に立会い部位の確認を行うことを計画している。令和3年度はコロナ禍のため新潟大学に赴くことができなかったが、出張が可能となり次第サンプリングとmRNAシーケンシングを行う準備ができている。
治療抵抗性統合失調症に対して唯一効果があるとされるクロザピンについては DRD2などのモノアミン受容体以外にも薬理学的な標的があると考えらていたが、プロリンロッド法を用いてこれをスクリーニングし、結果を論文投稿した。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K07524
- 体系的課題番号 : JP21K07524