2018年6月 - 2021年3月
アレルギー疾患におけるT細胞サブセットに共通する過敏性亢進発症機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
さまざまな臓器に発症するアレルギー疾患では、特にその重症化に伴い、特異抗原により強く反応するようになると共に、非特異的刺激に対しても症状が誘発されるようになる状態、すなわち過敏性亢進が共通してみられる。しかし、各アレルギー患者の局所に存在するどの細胞が、どのような分子の役割によって過敏性亢進を誘発するのか、解明されていない。そこで本研究では、1)これまでの概念を覆す新たな発見、2)T細胞サブセットの共通性、3)適切な比較解析コントロール、4)オリジナル解析ツールでの検証をキーポイントとし、「各種T細胞サブセットが共通して産生/発現する分子によって過敏性亢進は引き起こされる」という仮説を検証する流れで過敏性亢進誘発因子同定を目指している。
本年度はまず、研究実施計画に従い、T細胞の刺激培養により発現する分子に関し、培養上清、細胞ライセートにおける蛋白およびmRNAレベルで、それぞれプロテオームおよびマイクロアレイ解析を実施している。過敏性亢進を誘発するTh1, Th2, Th9, Th9+ステロイドおよびTh17細胞の一群と、ナイーブCD4陽性T細胞およびTh2細胞+ステロイド群の間で比較した結果、前群のみで共通に発現がみられるものが見いだされつつある。
本研究において、T細胞サブセットに共通する過敏性亢進誘発因子の同定を目指すことは、T細胞研究の新潮流を切り開くと共に、アレルギー疾患領域に、より新たな概念の治療法開発に向けたパラダイムシフトを生むことが期待される。
本年度はまず、研究実施計画に従い、T細胞の刺激培養により発現する分子に関し、培養上清、細胞ライセートにおける蛋白およびmRNAレベルで、それぞれプロテオームおよびマイクロアレイ解析を実施している。過敏性亢進を誘発するTh1, Th2, Th9, Th9+ステロイドおよびTh17細胞の一群と、ナイーブCD4陽性T細胞およびTh2細胞+ステロイド群の間で比較した結果、前群のみで共通に発現がみられるものが見いだされつつある。
本研究において、T細胞サブセットに共通する過敏性亢進誘発因子の同定を目指すことは、T細胞研究の新潮流を切り開くと共に、アレルギー疾患領域に、より新たな概念の治療法開発に向けたパラダイムシフトを生むことが期待される。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K19561
- 体系的課題番号 : JP18K19561