2015年4月 - 2018年3月
ヒストンアセチル化酵素KAT2Aによるエネルギー代謝調節機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
肝臓のアセチル化酵素KAT2Aの代謝調節における役割を機能欠損実験等により検討した。肝細胞においてKAT2Aは、絶食時に転写coregulator CITED2とPKAと共にモジュールを形成し、絶食応答遺伝子の転写を制御していた。その分子機構として、本モジュール内でPKAによりリン酸化されたKAT2Aが、その基質を転写共役因子PGC-1αからヒストンH3にスイッチさせ、PGC-1αの活性化と遺伝子プロモーターのエピゲノム変化とが起こり、転写活性化が起こることを見いだした。本研究より、KAT2Aは肝臓における遺伝子転写を介した絶食応答に必須のcAMP応答性のアセチル化酵素であることが示唆された。
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- 課題番号 : 15H04851
- 体系的課題番号 : JP15H04851