2016年1月
介護職ケアマネジャーの訪問看護導入を判断する根拠
日本職業・災害医学会会誌
- ,
- 巻
- 64
- 号
- 1
- 開始ページ
- 46
- 終了ページ
- 53
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本職業・災害医学会
訪問看護を導入する際の課題として、医療ニーズを有する利用者へのケアマネジメントに困難を感じる介護職ケアマネジャー(以下、CMとする)が増加していることが報告されている。本研究では、介護職CMの訪問看護導入の判断の根拠を明らかにすることを目的とした。対象者は6名の介護職CMであった。半構造的にインタビューを行い、データは質的帰納的に分析した。訪問看護導入の判断となった根拠は、「利用者の心身の状況によるもの」では【病状の管理・医療的な処置】【心身機能の低下】【心理面での援助】【見守りが必要な生活・行動】【日常生活の支援】の5カテゴリに、「利用者への支援に対するCMの状況によるもの」では【主治医・家族の依頼】【医療知識の不足】【支援に対する安心感】【情報提供により利用者の状態を把握】【看護師からのアドバイス】【主治医との連携】【看護師の卓越した技術】の7カテゴリに整理された。介護職CMは医療知識の不足による不安が訪問看護導入の判断に影響していることがうかがわれた。また、看護師への苦手意識があることが判断を妨げる一因となっていた。すべてのCMは医療との連携の予測をふまえた利用者の心身の状況を理解しておく必要があり、訪問看護師との連携はますます重要性が高まることが考えられる。基礎資格の違いによるサービスの偏りをなくすために、具体的な研修内容の検討と、アセスメントツールの開発が求められる。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1345-2592
- 医中誌Web ID : 2016165075
- CiNii Articles ID : 40020717484
- CiNii Books ID : AA11450128