田村 岳史

J-GLOBALへ         更新日: 17/11/15 21:44
 
アバター
研究者氏名
田村 岳史
 
タムラ タケシ
URL
http://polaris.nipr.ac.jp/~tamutake/
所属
国立極地研究所
部署
研究教育系 気水圏研究グループ
職名
准教授
学位
博士(地球環境科学)(北海道大学)
その他の所属
Antarctic Climate and Ecosystems Cooperative Research Centre, University of Tasmania総合研究大学院大学
科研費研究者番号
40451413

プロフィール

研究課題と活動状況:
 地球規模の海洋の熱塩・物質循環を駆動しているのは、両極域(主に海氷域)で起こっている高密度水(重い水)の沈み込みであり、これにより大気と海洋中深層との熱・物質交換が行われている。海氷生成の際に吐き出される高塩分水がこの重い水の生成源になっており、海氷生成が主に行われているのが沿岸ポリニヤ(風や海流によって生産された海氷が次々と沖へ運ばれて維持される薄氷域)である。一方で、極域・海氷域は近年の温暖化に非常に鋭敏な海域であり(北極海では最も顕著)、海氷の大きな変動は気候変動と相互にリンクしているだけでなく、重い水の生成量を変えて海洋深層循環まで変えうる潜在力を持っている。しかしながら、海氷分布・海氷生産量・底層水生成量を時空間的に連続して捉える現場観測が極めて困難である事から、マイクロ波センサー等による衛星リモートセンシングは現在でも海氷研究・モニタリングの生命線と言える。これまでの研究では、衛星リモートセンシングと現場観測との組み合わせによって、海氷が近年の温暖化から受ける影響及びそれが気候システムに与える影響について、特に海氷厚及び熱塩収支における海氷の量的な評価の観点から取り組んできた。

今後の研究の進め方:「氷床・海洋相互作用の現場観測研究」
 近年の科学の重要課題の一つとして、氷床を暖かい海水が融かし、融かされた氷床からの淡水が全球規模での海の循環を変えるというものがある。これは、地球の海水準の変動に関わる課題で、21世紀の人類の活動にとって、可能な限り高い精度で明らかにしなければならない必要な情報の一つであり、それゆえ近年ホットになってきている研究テーマである。
 これまで取り組んできた衛星データによる海氷生産量の見積もりの研究は、研究の進捗と共に定着氷・氷河・棚氷との深い関連性が明らかになり、その発展形の研究課題として氷床・海洋相互作用の現場観測研究の取り組みへと繋がっている。これは衛星観測の検証としての現場観測という意味での研究の発展にもなっている。

研究分野

 
 

経歴

 
2016年11月
 - 
現在
国立極地研究所 研究教育系 気水圏研究グループ 准教授
 
2013年6月
 - 
現在
タスマニア大学 南極気候生態学共同研究センター University Associate
 
2011年12月
 - 
2016年11月
国立極地研究所 研究教育系 気水圏研究グループ 助教
 
2011年4月
 - 
2011年11月
日本学術振興会 国立極地研究所 特別研究員PD
 
2010年2月
 - 
2011年11月
タスマニア大学 南極気候生態学共同研究センター 客員研究員
 

学歴

 
2003年4月
 - 
2007年3月
北海道大学 大学院地球環境科学研究科 博士課程
 
2001年4月
 - 
2003年3月
北海道大学 大学院地球環境科学研究科 修士課程
 
1997年4月
 - 
2001年3月
北海道大学 理学部 地球物理学科
 

委員歴

 
2017年10月
 - 
現在
北海道大学 低温科学研究所  共同利用・共同研究拠点課題等審査委員会委員
 
2017年6月
 - 
現在
日本海洋学会 ブレークスルー研究会  会長
 
2016年4月
 - 
現在
GCOM/AMSR後継機センサチーム  委員
 
2015年7月
 - 
現在
Southern Ocean Observing System (SOOS)  National Representative
 
2012年4月
 - 
2014年3月
宇宙からの地球観測を考える会 海洋新規ミッション研究会  委員
 

受賞

 
2016年4月
文部科学省 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞 海氷生産量のグローバルマッピングによる地球気候の研究
 
萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を表彰するもの
2014年3月
日本海洋学会 岡田賞 海氷生産量のグローバルマッピング及び深層水形成域の特定と変動解明
 
海洋学において顕著な学術業績を挙げた36歳未満の海洋学会員に与えられる賞

論文

 
Aoki, S., R. Kobayashi, S. R. Rintoul, T. Tamura, and K. Kusahara
Journal of Geophysical Research   122(8) 6277-6294   2017年   [査読有り]
Kusahara, K., G. D. Williams, T. Tamura, R. Massom, and H. Hasumi
Journal of Geophysical Research   122(8) 6238-6253   2017年   [査読有り]
Nihashi, S., K. I. Ohshima, and T. Tamura
IEEE Journal of Selected Topics in Applied Earth Observations and Remote Sensing   10(9) 3912-3922   2017年   [査読有り]
Makabe, R., A. Tanimura, T. Tamura, D. Hirano, K. Shimada, F. Hashihama, and M. Fukuchi
Polar Science   12 25-33   2017年   [査読有り]
Kusahara, K, H. Hasumi, A. D. Fraser, S. Aoki, K. Shimada, G. D. Williams, R. A. Massom, and T. Tamura
Journal of Climate   30 163-188   2017年   [査読有り]

Misc

 
Snow, Water, Ice and Permafrost in the Arctic (SWIPA) 2017, Chapter 5. Arctic sea ice
Barber, D. G., W. N. Meier, S. Gerland, C. J. Mundy, M. Holland, S. Kern, Z. Li, C. Michel, D. K. Perovich, and T. Tamura
Arctic Monitoring and Assessment Programme (AMAP)   103-136   2017年   [査読有り][依頼有り]

書籍等出版物

 
低温環境の科学事典
田村 岳史 (担当:分担執筆, 範囲:沿岸ポリニヤ)
朝倉出版   2016年   
北極環境研究の長期構想
田村 岳史 (担当:分担執筆, 範囲:「テーマ2」、「テーマA」、「基盤」の章の分担執筆者の一人(テーマAは副代表))
北極環境研究コンソーシアム   2014年9月   
宇宙航空研究開発機構委託研究 北極海航路開拓につながる衛星データの利用可能性調査 JX-PSPC-381825 成果報告書
田村 岳史 (担当:分担執筆)
一般法人日本リモートセンシング学会   2013年10月   

講演・口頭発表等

 
海氷変動を軸とした両極の環境変動の解明 [招待有り]
田村 岳史、溝端 浩平、渡邉 英嗣、三瓶 真、山本 正伸、野村 大樹、西岡 純、渡邉 豊
第7回極域科学シンポジウム   2016年12月2日   国立極地研究所
Sea ice production variability in the Antarctic coastal polynyas
Tamura, T., K. I. Ohshima, G. D. Williams, and A. D. Fraser
IUGG 2015   2015年6月27日   
Recent tough sea ice conditions around Syowa Station
Tamura, T.
COMNAP Sea Ice Challenges Workshop   2015年5月12日   Council of Managers of National Antarctic Program (COMNAP)
両極域における自国砕氷船を利用した観測研究に向けて [招待有り]
田村 岳史、渡邉 英嗣、猪上 淳、飯田 高大、川合 美千代、野村 大樹、三瓶 真、勝又 勝郎、小野 純、甘糟 和男、溝端 浩平、西岡 純、藤原 周、山本 正伸
第5回極域科学シンポジウム   2014年12月4日   国立極地研究所
海氷生産量のグローバルマッピング及び深層水形成域の特定と変動解明 [招待有り]
田村 岳史
2014年度日本海洋学会春季大会(岡田賞受賞記念講演)   2014年3月28日   

担当経験のある科目

 
 

競争的資金等の研究課題

 
東南極における氷床-海氷-海洋相互作用の解明
日本学術振興会: 科学研究費助成事業 若手研究(A)
研究期間: 2017年4月 - 2021年3月    代表者: 田村 岳史
気象・海氷・波浪予測研究と北極航路支援情報の統合
文部科学省: 北極域研究推進プロジェクト(ArCS)
研究期間: 2015年9月 - 2020年3月    代表者: 猪上淳
両極における海氷生産量データセットの整備
住友財団: 環境研究助成
研究期間: 2017年11月 - 2018年11月    代表者: 田村 岳史
南極沿岸ポリニヤでの海氷生産量の定量的見積もり
日本学術振興会: 科学研究費助成事業 若手研究(B)
研究期間: 2014年4月 - 2017年3月    代表者: 田村 岳史
気候変動の鍵を握る南極の海
キヤノン財団: 研究助成プログラム “理想の追求”
研究期間: 2013年4月 - 2016年3月    代表者: 田村 岳史

社会貢献活動

 
日豪海洋氷床相互作用研究集会
【企画】  キヤノン財団 研究集会  (オーストラリア 南極気候生態学共同研究センター)  2015年7月31日
自国砕氷船を利用した極域海洋研究
【企画】  日本海洋学会2015年度春季大会シンポジウム  (東京海洋大学)  2015年3月21日
両極海における砕氷船を利用した観測研究
【企画】  低温科学研究所 共同利用研究集会  (北海道大学 低温科学研究所)  2014年10月27日
日独極域海洋研究集会
【企画】  キヤノン財団 研究集会  (ドイツ アルフレッドウェゲナー極域海洋研究所)  2014年10月1日

極域観測歴

 
2016年   第58次南極地域観測隊
南極地域観測事業による現場観測(2016年11月-2017年3月)
2012年   Sea Ice Physics and Ecosystem eXperiment II (SIPEX II)
豪州砕氷船による国際南極海氷観測(2012年9-11月)
2009年   Sea Ice Research Activities by P/V Soya in 2009 (SIRAS-09)
海上保安庁巡視船「そうや」によるオホーツク海海氷観測(2009年2月)
2007年   Sea Ice Physics and Ecosystem eXperiment (SIPEX)
豪州砕氷船による国際南極海氷観測(2007年9-10月)
2003年   Antarctic Remote Ice Sensing Experiment (ARISE)
豪州砕氷船による国際南極海氷観測(2003年9-10月)