2018年4月 - 2021年3月
生態系サービスへの支払制度設計における理論検証のための空間情報の整備と分析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
生態系サービスへの支払制度は、理論的には保全行動に対するアクションベースの支払制度よりも効果に対して支払額を決めるアウトカムベースの支払制度の方が政策の費用対効果が大きく、また空間的異質性の高い環境下では支払対象を空間的に絞るターゲティング戦略が有効である。一方で現行の支払制度はアクションベースの支払制度であり、ミスターゲティングが生じている可能性が指摘されている。本研究は農業生態系の空間的異質性に着目し、アウトカムベースの要素を取り入れる要件を明らかにしたうえで、ターゲット戦略の有効性を実証する。そのために(1)エージェントベースの土地利用モデルを用いて支払制度に複数のターゲット戦略を導入した場合の土地利用影響を明らかにし、(2)制度の効果を定量化する生態系サービス指標の選定と必要な空間範囲の設定など必要条件を明らかにする。
今年度は主に以下の分析を行った。
1)初年度に実施した農家を対象とした社会調査の結果に基づいて、収集した農林業センサスデータから分析に用いる属性項目の選定を行った。2)線形モデルを用いて放棄農地発生要因と直接支払制度効果の検証を分析した。3)放棄農地発生要因および生態系サービスへの支払い制度に関する既往研究の総括的なレビューを行い、分析結果との比較、考察を行った。4)上記の結果を踏まえたエージェントベースモデルの設計を行い、エージェントシミュレーションツールであるRepast Simphonyを用いてプロトタイプの構築を行った。
今年度は主に以下の分析を行った。
1)初年度に実施した農家を対象とした社会調査の結果に基づいて、収集した農林業センサスデータから分析に用いる属性項目の選定を行った。2)線形モデルを用いて放棄農地発生要因と直接支払制度効果の検証を分析した。3)放棄農地発生要因および生態系サービスへの支払い制度に関する既往研究の総括的なレビューを行い、分析結果との比較、考察を行った。4)上記の結果を踏まえたエージェントベースモデルの設計を行い、エージェントシミュレーションツールであるRepast Simphonyを用いてプロトタイプの構築を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K11735
- 体系的課題番号 : JP18K11735
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Environmental Management 68(3) 353-365 2021年7月 査読有り筆頭著者責任著者
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Land 10(4) 379-379 2021年4月5日 査読有り筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
1-
International Association for the Study of the Commons (IASC) Land Commons Virtual Conference 2021年9月15日 招待有り