講演・口頭発表等

国際会議

放射性雲に対する外部被ばく線量評価のためのコンピュータコード

3rd International Conference on Dosimetry and its Applications (ICDA-3)
  • 佐藤 大樹
  • ,
  • 中山 浩成
  • ,
  • 古田 琢哉

開催年月日
2019年5月
記述言語
英語
会議種別
国・地域
ポルトガル

原子力施設等から環境に放出された放射性核種に対する公衆の放射線防護に資するため、外部被ばくと内部被ばくの両方に対応した統合線量評価システムの開発を進めている。本発表では、システムの一部として開発した放射性核種の大気への放出で観測される放射性雲(プルーム)からの外部被ばく線量を評価するコンピュータコードについて報告する。放射性雲の大気中の挙動は、原子力機構が開発した局所域高分解能大気拡散モデルLOHDIM-LESを用いて模擬する。短時間で精度のよい線量評価を可能とするため、放射線輸送計算コードPHITSにより、大気中の放射性核種から地上への線量寄与を予め計算し、応答関数として整備した。放射性雲による地上の線量率分布は、大気を任意のサイズのグリッドで分割し、LOHDIM-LESで計算した各グリッドの放射能濃度に応答関数を乗じて計算できる。本コードの精度について、24${\times}$24${\times}$24m${^3}$のコンクリート建造物を規則的に配置した240${\times}$240${\times}$150m${^3}$の市街地モデルでの線量率分布を計算し、PHITSによる計算結果と比較、検証した。その結果、本コードは短時間でPHITSと同程度の精度を持つ結果を与えることが分かった。本コードは原子力機構外でも利用可能な公開コードとする予定である。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5064262