論文

査読有り
2021年12月

モンテカルロシミュレーションを用いた診断X線での空気カーマ測定に対する離れた散乱体からの影響の解析

Radiological Physics and Technology
  • 富永 正英*
  • ,
  • 永安 結花里*
  • ,
  • 佐々木 幹治*
  • ,
  • 古田 琢哉
  • ,
  • 林 裕晃*
  • ,
  • 笈田 将皇*
  • ,
  • 西山 祐一*
  • ,
  • 芳賀 昭弘*

14
4
開始ページ
381
終了ページ
389
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.1007/s12194-021-00641-3

放射線診断技術の発展により、患者の被ばく線量の増大が問題となっており、医療被ばくの最適化を目的として、日本国内で共通の診断参考レベルが策定された。この中で、X線一般撮影については、患者の体表面における線量を各施設の診断線量レベルとして評価することが推奨されている。体表面の線量は、体内部からの後方散乱を表す係数を機器設置やメンテナンス等で測られる空中空気カーマに乗じることで、簡便に導出できる。しかし、障害物からの距離を十分取れない状況では、測定される空中空気カーマへ散乱X線が混入するため、線量評価の誤差の要因となる。そこで、モンテカルロシミュレーション計算により、散乱体の物質や距離が散乱X線へ与える影響を評価した。診断X線のエネルギー領域では、軽元素と重元素で散乱に関する物理現象が異なり、物質毎にX線の照射野やエネルギーへの依存性が変化することがわかった。また、どの物質でも35cm程度の距離を取れば、散乱X線の混入をほぼ無視できることがわかった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1007/s12194-021-00641-3
PubMed
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/34716568
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5069522
ID情報
  • DOI : 10.1007/s12194-021-00641-3
  • ISSN : 1865-0333
  • PubMed ID : 34716568

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