講演・口頭発表等

2018年9月

ラマンおよびXAFS分光法による高濃度硝酸溶液中のポリモリブデン酸のスペシエーション分析

第12回分子科学討論会
  • 佐伯 盛久
  • ,
  • 蓬田 匠
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  • 松村 大樹
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  • 斉藤 拓巳
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  • 中西 隆造
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  • 辻 卓也
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  • 岡本 芳浩
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  • 大場 弘則

記述言語
日本語
会議種別
開催地
福岡

モリブデンイオンMoO$_{4}$$^{2-}$水溶液に酸を加えると、複数のモリブデン原子が酸素を介して結合したポリモリブデン酸を形成し、さらに酸濃度に応じてポリモリブデン酸の化学形態は大きく変化する。我々は、これまで研究例の少なかった高酸性水溶液中(pH$<$1)でのポリモリブデン酸の化学形態をラマン分光法およびX線吸収微細構造(XAFS)分光法により調べ、測定したスペクトルをケモメトリクスにより解析した。そして、0.1-4.0M硝酸溶液中では3種類のポリモリブデン酸が共存しており、酸濃度の上昇につれて主要な存在形態が[Mo$_{36}$O$_{112}$(H$_{2}$O)$_{16}$]$^{8-}$ $\rightarrow$ Mo$_{2}$O$_{5}$$^{2+}$錯体$\rightarrow$ MoO$_{2}$$^{2+}$錯体 へ過渡的に変化する様子を観測できた。